りんごちゃん
前回でLSDは「やらない」って決めたよね。じゃあ次は、どんな練習をしたの?
バナナぴろし
短い距離を全力で走る200mインターバル走に挑戦したんだ。これがね、走るたびに記録が伸びる“黄金期”の入り口になったんだよ。
りんごちゃん
たった200m!? そんな短い練習で、フルマラソンが速くなるの?
ナップル博士
短いからこそ全力を出せる、というのがミソじゃ。200mインターバル走はスピードの“天井”を上げる練習。初心者がいきなり1000mを何本も走るより、ずっと無理なく始められるのじゃよ。
バナナぴろし
そういうこと。今日は10km42分08秒・ハーフ1時間32分台まで伸びたこの時期に、200mインターバルで何が変わったか。そして“伸びすぎて油断した”その後の話まで、正直に振り返るよ。
この第17章では、松戸市七草マラソン大会(10km)をきっかけに、初めてのハーフマラソン・タイムトライアル、そして200mインターバル走という新しいスピード練習へ踏み出した時期を振り返ります。走れば走るほど記録が伸びる一方で、のちに訪れる走力停滞期の前兆も、この頃すでに静かに芽生えていました。10kmやハーフを伸ばしたいランナー、これからインターバルトレーニングに挑戦したい方に、ぜひ読んでほしい一章です。
松戸市七草マラソン10kmの結果|42分08秒・平均4'14で見えた走力
LSDを「つまらない」という理由で1回でやめた、その翌週のこと。当時の俺は、自分の走力を試したくて松戸市七草マラソン大会の10kmにエントリーしていました。レース当日は気温・コンディションともに良く、今の実力を測るには最高の環境です。
42分08秒 平均4'14
198位
後半も大きく垂れることなく、最後は4'00切りまでしっかり上げられました。当時の自分としては全力を出し切ったレースで、走力の伸びをはっきり実感できた一日です。
初めてのハーフマラソンTTに挑戦|1時間32分台で実感した伸び
松戸の10kmを走り終えたあと、ふと頭に浮かびました。「今の走力でハーフを全力で走ったら、どれくらいのタイムが出るんだろう?」レースの余韻が抜けきらないまま、気持ちの高ぶりに背中を押されるように、1月13日、ついにハーフマラソンのタイムトライアルに挑むことを決意。冬の冷たい空気が、むしろスピードを出したくなるような心地よさでした。
1時間32分33秒 平均4'22
10kmのレースより距離が長いのに、意外と粘れる。このタイムは、当時の自分にとって大きな自信になりました。
200mインターバル走を開始|短距離でスピードを磨いた理由
10kmレースで42分08秒、そしてハーフTTで1時間32分33秒。この2つの結果が重なり、私は「もっと速くなれるんじゃないか?」と本気で思い始めました。当時はとにかくネットで情報をかき集めました。インターバルトレーニング、乳酸閾値、ピッチ、ストライド――聞いたことのない言葉が次々と目に飛び込んできます。その中でも特に印象に残ったのが、ランナーの定番練習とも言われる1000mインターバル。しかし正直、当時の走力では「1000mを何本も走るなんて無理だ…」と思ってしまいました。
そこで私は、まず短い距離で挑戦できる200mインターバル走から始めることにしました。今振り返ると、この選択が走力の基礎を固める大きな一歩になりました。
200mインターバルを選んだ理由は、主に次の3つです。
- 短距離なので無理なくスピード練習を始められる
- ランナーが最も苦手とするスピード持久力を鍛えられる
- 1本が短いので、メンタル的に挑戦しやすくモチベーションが保ちやすい
特に当時の私は「速く走る筋肉」がまったく育っておらず、200mを必死で走っても3'20/kmペース(約40秒)が限界でした。今でこそサブスリーを達成したときは2'50/km(約34秒)まで走れるようになりますが、当時はこの40秒が本当に全力。それでも「昨日より1本でも速く走りたい」という気持ちだけで練習を続けていました。
1月16日
2日後、再び200mインターバルに挑戦しました。身体はまだ慣れておらず、スピードを出すと脚がついてこない感覚。それでも不思議と、10kmやハーフとは違う“刺激”があって楽しかったのを覚えています。
2018年1月18日
当時の私にとって、この40秒前後(3'20/km)の200mは本当にギリギリのスピード。でも、短い距離だからこそ最後まで集中して走ることができ、回数を重ねるごとに「スピードに対する恐怖心」がなくなっていくのを感じました。
ナップル博士
最初は遅くてもよいのじゃ。200mインターバル走は「速い動きの神経回路」を作る練習。脳と脚が“速く動くフォーム”を覚えると、その後のジョグやレースまでひとりでに楽になる。バナナくんが恐怖心を手放せたのは、まさにこの神経が育った証拠じゃよ。
後から振り返ると、200mインターバル走はサブスリーへ向かうスピード基礎づくりに最適でした。最初は遅くても、正しく積み重ねれば必ず速くなる――その実感を初めて掴んだ時期でもあります。
ショートインターバルとロングインターバルの違い|効果を比較
マラソンの練習にはさまざまな方法がありますが、特に大きな違いが出るのがショートインターバル(200mなど)とロングインターバル(1000mなど)です。私自身、最初は200mですら「こんなにキツいのか…」と驚きましたが、練習を重ねるうちに、この短い距離だからこそ得られる効果があると気づきました。ショートインターバルは、200mを速いスピードで走り、短いレストを挟む練習。スピード強化・心肺刺激・ピッチ向上などに特に効果があります。
一方、ロングインターバルは1000mを一定の高強度で走り、やや長めの休憩を取る練習で、マラソンやハーフでの巡航ペースを安定させる力を育てます。どちらも「インターバル」という名前は同じですが、鍛えられる能力は大きく異なります。目的に合わせて使い分けることで、走力向上のスピードが一気に変わります。
私も最初の頃は200mインターバルだけで十分キツいと感じていましたが、続けていくうちに脚が速い動きに慣れてきて、のちの1000mインターバルへの土台になりました。同じインターバルでも、鍛えられる能力はまったく違います。走力を伸ばしたいなら、どちらか一方ではなく適切に組み合わせて使うことが大切です。
10kmタイムトライアル再挑戦|41分32秒でPB更新
1月28日 この日は、「今の走力で10kmを全力で走ったらどこまでいけるのか」を確かめたくて、思い切って10kmタイムトライアルに挑戦することにしました。レースではなく、あくまで一人での挑戦。でも、心の中ではレース以上に本気モード。スタート前のあの独特な緊張感は、今でも覚えています。41分32秒 平均4'08
結果は、当時の自分にとって大きな自信となる自己ベスト更新。ひとりで走ったタイムとしては、十分すぎるほどの成果でした。
"なんとなく練習"の落とし穴|走力停滞期への突入
走ればPB更新、走るたびに記録が伸びていく。この時期の私は、まるで急上昇気流に乗っているようで、トレーニングすること自体が楽しくて仕方ありませんでした。ただ、その勢いはそう長くは続きませんでした。2018年1月〜10月の練習 この期間の私は、いま振り返ると完全に行き当たりばったりの練習をしていました。10kmをなんとなく走ったり、気が向いた日は200mインターバルを数本だけやってみたり、調子が良いときはロング走をしてみたり…。
とにかく「走りたいから走る」「速くなりたいから練習する」――そんな純粋な気持ちだけで走っていましたが、そこには明確な目的や意図がありませんでした。その結果どうなったかというと――走力がまったく伸びなくなったのです。
最初は偶然だと思っていました。でも、走っても走ってもタイムに変化が出ない。距離を増やしてもスピードを上げても、結果は同じ。「頑張っているのに強くならない」――誰もが一度は経験する、いわゆる停滞期(頭打ちゾーン)に完全に突入していました。
しかし現実は違いました。走れば走るほど疲労だけが溜まり、走力は上がらない。まさに壁にぶつかった感覚です。スピード練習で順調に伸びていたはずの私は、ここから完全な頭打ちゾーンへと突入していくのでした。次回は、その「走力が伸びない理由」と向き合った話です。
バナナぴろし
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バナナぴろし
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りんごちゃん
伸びてたのに、急に伸びなくなっちゃうんだ…。せっかく200mインターバルで速くなってたのに、もったいない!
バナナぴろし
そう、まさに“もったいない”時期だったんだ。練習って「やる」だけじゃなくて「何のためにやるか」が大事。次回は、その停滞期の正体を本気で掘り下げるよ。お楽しみに!
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