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フルマラソンのウォークブレイク戦略は有効か|歩いてもサブスリーは可能 - 第36章(サブスリーまで235日)

2025年12月29日月曜日

マラソン物語-サブスリーへの道

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フルマラソンのウォークブレイク戦略を検証するバナナぴろし - サブスリーへの道 第36章
フルマラソンで「あえて歩く」――ウォークブレイク戦略は本当に有効なのか。理論・計算・実践・大会適用まで検証します。

りんごちゃん
フルマラソンで「歩く」のって、失敗じゃないの?

バナナぴろし
普通はそう思うよね。でも「ウォークブレイク」っていう、あえて短く歩く戦略があるんだ。後半の失速を防いで、結果的にタイムをまとめやすくなる走り方なんだよ。

りんごちゃん
えっ、歩いたらタイム落ちちゃわない?

ナップル博士
それがな、ペース計算するとほとんど落ちんのじゃ。2kmごとに20秒歩いても、走りのペースをほんの少し上げれば同じゴールタイムになる。1998年ロッテルダムでは、ロンセロ選手がウォークブレイクを使って当時の世界記録2時間7分台を樹立しておる。トップでも有効な戦略なのじゃよ。

バナナぴろし
そう。今日は、ウォークブレイクの理論とペース計算、10kmで試して「身体もメンタルも楽になった」実感、そして佐倉朝日健康マラソンでサブスリーを狙う給水ウォークブレイク計画まで話すよ。結果は……次回に乞うご期待(笑)。

フルマラソンで歩くのは失敗だと思っていませんか? 実は近年、ウォークブレイクという「意図的に歩く戦略」が、市民ランナーからトップランナーまで注目されています。俺自身、30km走で何度も撃沈し、「最後まで脚を残す方法はないのか?」と本気で悩んでいました。

本記事では、ウォークブレイクを「なぜ歩いてもタイムが落ちないのか」「ペース計算上はどう成立するのか」「練習で試した結果、身体とメンタルはどう変わったのか」「マラソン大会ではどこで使うべきか」――サブスリーを本気で狙う市民ランナーの実体験をもとに、理論・計算・実践・大会適用まで順を追って解説します。「マラソン大会で歩くのはアリなのか?」。その答えを、自分の判断で出せるようになる内容です。
サブスリーまで235日を示す図 - ウォークブレイク戦略を検証する第36章
後半の失速対策を模索した一章。ここからサブスリーまで、残り235日です。

ウォークブレイク戦略とは何か|フルマラソンで歩くという発想

フルマラソンで歩くのは失敗だと思っていませんか? 実は近年、ウォークブレイクという「意図的に歩く戦略」が注目されています。後半の失速を防ぎ、結果的にタイムをまとめやすくなる走り方です。

俺は第38回佐倉朝日健康マラソンでサブスリーを狙っており、その準備として30km走を行いました。しかし、結果は見事に撃沈。後半に脚が止まり、「いつものパターンだな……」と感じました。そこで対策を探す中で出会ったのが、【ウォークブレイク】という考え方です。

フルマラソンの自己ベスト更新といえば、止まらずに走り続けるのがセオリーですよね。それにも関わらず、ウォークブレイクはあえて歩くという、真逆の発想を取ります。この理論のベースになっているのが、【ギャロウェイのランニングブック】です。

ギャロウェイのランニング哲学|走り続けないマラソン戦略

ギャロウェイのランニングブック表紙 アメリカで60万部以上を売り上げたランニングの名著。著者ジェフ・ギャロウェイは、体とメンタルへの負担を抑えながら完走・記録更新を目指す理論を提唱しています。

詳しくはこちら

ウォークブレイク実践ガイド|フルマラソンでの具体的な方法

ウォークブレイクとは、フルマラソンのレース中に計画的に短いウォーク(歩行)を入れる走法です。具体的には、2.5〜3kmごとに一度、15〜20秒ほど深呼吸をしながら歩くだけ。この短いウォークによって、次の効果が生まれます。
  • 歩いた直後に脚のバネが戻る
  • 筋肉疲労をレース中にリセットできる
  • 故障や後半の脚攣りを防ぎやすくなる
一時的に集団から遅れますが、その後は自然とペースが戻り、前の集団に復帰できます。

ウォークブレイクの実証例|トップランナーの事実

1998年ロッテルダム・マラソンでは、ファビアン・ロンセロがウォークブレイクを取り入れながら、当時の世界記録「2時間7分26秒」を樹立しています。このことからも、ウォークブレイクは市民ランナーだけでなく、トップレベルでも有効な戦略だと分かります。歩くことによるタイムロスは、ペース × 距離で計算すると実はごくわずか。それよりも後半の失速を防げるメリットの方が大きいと感じ、俺も実際に練習で取り入れてみることにしました。

実践編|ペース計算と10kmで試した結果

ペース計算|ウォークブレイクでも同タイムで走れる理由

ウォークブレイクで一番気になるのは、「歩いたらタイムが遅くなるのでは?」という点だと思います。結論から言うと――歩いても、同じゴールタイムで走ることは可能です。

俺が練習で試した設定はシンプルです。2km走って、20秒(深い深呼吸10回をしながら歩く)。深呼吸10回で、だいたい20〜25秒。止まるのではなく歩くので、ウォーク中はキロ9分前後のラップになります。走り続ける場合と比較すると、こうなります。
目標走り続けた場合ウォークブレイク使用時
サブ45'40/km5'36/km
サブ3.54'58/km4'52/km
サブ34'15/km4'11/km
バナナぴろしはサブスリー狙い。表のとおり、キロ4'11で2km走り、20秒歩くを繰り返せば、ゴールは3時間。仮に3km走って20秒歩く場合でも、キロ4'11で3時間切り(2時間59分)になります。歩いても、走るペースをほんの数秒上げるだけで同じタイムになる――これがウォークブレイクのカラクリです。

実践練習|ウォークブレイクを10kmで試した結果

10kmの練習で、2km走って20秒歩く(深呼吸10回)を繰り返してみました。走りの設定はキロ4'05です。
ウォークブレイク練習で10kmを走ったときのラップ一覧 - 第36章
2km+20秒ウォークで10kmを実験したときのラップ。ウォーク直後にペースが上がりやすい点も実感しました。
No距離ペース備考
11.0km4'09/kmラン
21.0km4'05/kmラン
38'42/kmウォーク
41.0km4'13/kmラン
51.0km4'04/kmラン
69'38/kmウォーク
71.0km4'03/kmラン
81.0km4'04/kmラン
98'31/kmウォーク
101.0km4'11/kmラン
111.0km4'06/kmラン
128'42/kmウォーク
131.0km3'51/kmラン
140.9km3'45/kmラン
最初は時計の押しミスもありました。それと、ウォーク直後のペースが思ったより速くなってしまい、ペース走の管理が少し難しい。それでも、想像以上に身体が楽でした
ウォークブレイク練習後に体が楽だと感じたバナナのイラスト - 第36章
ウォークブレイク後は想像以上に体が軽く感じました。後半の失速対策として、確かな手応えがあった瞬間です。

メンタル面の利点|距離が短く感じる心理的メリット

ウォークブレイクの1番のメリットは、精神的に楽だということです。10kmをずっと我慢して走るのではなく、2km+2km+2km+2km+2km と区切って考えられるので、距離感覚時間感覚もすごく軽くなります。10kmペース走だと4km地点くらいで「まだあるな……」とツラくなりがちですが、ウォークブレイクを入れると「次のウォークまで」しか考えなくてよくなります。気づいたら終わってた、みたいな感覚でした。

そしてラスト2kmも、かなりペースを上げられました。同じタイムで走っても、10kmペース走よりウォークブレイク10km走の方が明らかに楽です。この感触があったので、第38回佐倉朝日健康マラソンで導入を決めました。

ケーススタディ|佐倉朝日健康マラソンでの実戦投入

「マラソン大会で歩くのはアリなのか?」。ここが一番の不安ポイントだと思います。俺は第38回佐倉朝日健康マラソンで、サブスリーを狙える感触を得ていました。そこで考えたのが、ウォークブレイクを入れる場所を最初から決めておくという戦略です。

佐倉朝日健康マラソンの給水ポイントを事前に確認し、歩く場所は「給水のみ」と決めました。給水では多くのランナーが減速します。そのタイミングでウォークブレイクを入れれば、周囲との違和感もなく、リズムを崩さずに歩けます。
第38回佐倉朝日健康マラソンのコース全体と給水ポイントが分かる図 - 第36章
佐倉朝日健康マラソンのコースと給水位置を事前に確認。ウォークブレイクを入れる場所を明確にしました。
給水ごとにウォークブレイクを入れても、ペース計算上は十分にサブスリーが狙えます。計画した給水ポイント(全12か所)で、それぞれ給水+深呼吸10回=約22秒のウォークを入れる想定です。
給水距離(km)ウォークブレイク(給水+深呼吸10回)
給水①5.522秒
給水②1122秒
給水③13.522秒
給水④1622秒
給水⑤1922秒
給水⑥2222秒
給水⑦2522秒
給水⑧28.522秒
給水⑨30.522秒
給水⑩3322秒
給水⑪3522秒
給水⑫3822秒
これだけ歩く時間を入れても、キロ4'10で走れればサブスリーは達成可能。最後の30km以降の落ち込みを、ウォークブレイクで最小限に抑えられれば、サブスリー達成は現実的だと判断しました。初めての試みでしたが、「とりあえずやってみよう」と決めて、実戦投入を決断。結果はどうなったのか? 次回、その全貌を正直にお話しします。
▶ 次の話:第37章「ウォークブレイクは万能じゃない|佐倉朝日健康マラソンで失敗した実体験」

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りんごちゃん
歩いてもタイムが落ちないのは目からウロコ! しかも区切って考えると気持ちも楽になるんだね。本番の結果が気になる……!

バナナぴろし
理屈も計算も完璧、練習の手応えも上々。だからこそ本番に投入したんだけど……マラソンは、計画どおりにいかないから面白い。次回はその「ウォークブレイクは万能じゃなかった」という失敗談だよ。お楽しみに!

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筆者

バナナぴろし

著者プロフィール:バナナぴろし

「10km75分」から「2時間49分35秒(サブエガ)」へ。

昭和49年生まれ。2017年1月、40代からランニングを開始。当初は10kmを走るのに75分かかる状態でしたが、独自の「芝生ランニング」を中心としたトレーニング理論を確立し、劇的な記録更新を達成しました。

  • 2年11ヶ月でサブスリー達成(2:58:08)
  • さらに1年4ヶ月でサブエガ達成(2:49:35)

現在はフルマラソンにとどまらず、ウルトラマラソンやトレイルランニングにも挑戦中。机上の空論ではない「実体験に基づいた効率的な練習法」を届けるべく活動しています。

【自己ベスト・実績】
フルマラソン 2時間49分35秒(サブエガ)
ハーフマラソン 1時間18分47秒
10km 35分33秒
5000m 17分22秒

SNS合計フォロワー 10,000人超

X(Twitter): 6,500人 | Facebook: 3,600人

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