バナナぴろしのブログ検索(人気キーワード 芝生、10km、坂ダッシュ)
カテゴリ・リストへジャンプ

サブエガ達成に一番効いた練習|レペ後Eペース「鬼練」で乳酸処理能力を鍛える - 新編 第6章(サブエガまで153日)

2026年2月2日月曜日

マラソン物語-サブエガへの道

t f B! P L
サブエガ達成に一番効いた練習:レペ後Eペース「鬼練」の全貌 - 新編 第6章(サブエガまで153日)
サブエガ達成に最も貢献した練習「鬼練」。乳酸を「処理する」発想が、スタミナを魔法のように伸ばしました。

りんごちゃん
前回は怪我の話で終わったね…。そこから、どうやってサブエガに辿り着いたの?

バナナぴろし
故障で走れない時間に、徹底的に考えたんだ。そして気づいた。サブエガに決定的だった練習が3つある――①レペ後ジョグ(鬼練)②スキップレペティション③60km走。今日はその一番効いた「鬼練」を紹介するよ。

りんごちゃん
鬼練…! 名前からしてキツそう。どういう練習なの?

ナップル博士
発想の転換がカギじゃ。それまでは乳酸を「発生させない」ことばかり考えていた。じゃがバナナくんは気づいた――「発生した乳酸を処理できればいいのでは?」と。中間筋は乳酸をエネルギーとして再利用できる。だから、坂ダッシュで意図的に乳酸を溜め、休まずEペースのジョグで処理しながら走り続ける。これが鬼練じゃ。レペ10本のあと、レストなしでE10km。レペよりEペースの方がキツい――この練習で、スタミナが魔法のように伸びたのじゃよ。

バナナぴろし
今日は乳酸の仕組み・LT値・中間筋の理論から、鬼練の具体的なやり方、そして怪我明け9月の月間190.9kmまで解説するよ。この鬼練を抜きにして、サブエガ達成は語れない。距離が踏めずに悩んでる人にこそ読んでほしい。

サブスリーを達成したあと、次に目指したのがサブエガでした。しかし、サブスリーとサブエガの間には、想像以上に大きな壁がありました。スピードはあるのに後半がもたない。距離を踏めば怪我をする。6月・7月・8月と故障が続き、「このままではサブエガは無理かもしれない」と本気で思った時期もあります。

そんな中で試行錯誤を重ねる中、サブスリーからサブエガへ到達するために決定的だった練習が、大きく分けて3つあることに気づきました。
  • 1つめ レペテーションからジョグ
  • 2つめ スキップレペテーション
  • 3つめ 60km走
第1話となる今回は、1つめのレペテーションからジョグについて。私が鬼練と名付けたトレーニングです。この練習は、スピード強化スタミナ強化を同時に狙えるのが最大の特徴で、正直、この鬼練を抜きにしてサブエガ達成は語れません。なぜこの練習が効いたのか。どんな理屈でスタミナが伸びたのか。そして、どうやって実践していたのか。鬼練の理論と具体的なやり方を、怪我に悩みながらサブエガを目指した実体験とともに詳しく解説していきます。

サブエガ達成に必要な3つの条件

サブエガを達成するためには、闇雲に走るだけでは不十分です。実体験を通して痛感したのは、次の3つが高いレベルで噛み合うことでした。
  • 高速域でも余裕を持てるスピード
  • 後半まで落ちない強靭なスタミナ
  • キツさから逃げない精神力
私自身、6月・7月・8月と立て続けに怪我をしました。この期間は走れない時間が増え、「どうすればサブエガに到達できるのか」を徹底的に考える時間になりました。無理なスピード練習は、確実に故障リスクを高めます。これは理論ではなく、身をもって経験しました。

それでもサブエガを目指す以上、高速で走り続ける能力は避けて通れません。そこで鍵になるのが、乳酸を過剰に溜めない身体を作ることです。
ランニング中に乳酸性閾値(LT値)を示した図解イメージ。スピードと持久力の関係を表している
高速で走り続けるために避けて通れないのが乳酸性閾値(LT)
サブエガ挑戦では、この理解が練習の質を大きく変えた
高速域で走り続けるためには、LT値(乳酸性閾値)を引き上げる必要があります。
乳酸が急激に増加するLT値を示したグラフ。マラソンにおけるペース維持の限界点を表現
LT値を超えると一気に脚が重くなる
サブエガでは「超えない強さ」を作ることが重要だった
まとめると、サブエガ達成には高速で走り続けながら、乳酸を溜め込まない身体を作ることが不可欠です。この考え方が、後述する「鬼練」につながっていきます。

スタミナが向上する理論的な仕組み

さて、なぜ乳酸が溜まると、急に脚が動かなくなるのか。マラソンを走っていると、誰もが一度は経験する現象です。

乳酸とは何か?

乳酸は、激しい運動中に体内で生み出される代謝物です。通常、筋肉は酸素を使って糖質をエネルギーに変換します。しかし、高強度になると酸素供給が追いつかなくなり、酸素を使わない経路でエネルギーを作り始めます。このとき発生するのが乳酸です。決して悪者ではありませんが、溜まりすぎると問題が起こります。

乳酸が溜まると何が起きるのか

乳酸が増えると、筋肉内が酸性に傾きます。すると筋肉の収縮がスムーズに行えなくなり、スピードを維持できなくなるのです。これは気合や根性の問題ではなく、身体を守るための生理的なブレーキです。乳酸が急激に増え始める境界線が、LT値(乳酸性閾値)と呼ばれます。このLT値を引き上げる代表的な方法が、いわゆる「閾値走(Tペース走)」です。
乳酸が発生する仕組みとLT値向上の考え方をバナナのキャラクターで解説したランニング科学の図解イラスト
乳酸の正体とランニング中に起きている体内変化を
バナナ先生のイラストで直感的に理解できる図解
バナナぴろし
こちらの記事も合わせてどうぞ🍌

ダニエルズ理論でE・T・I・Rペースの役割を丁寧に説明した記事です。


ここで、少し立ち止まって考えました。
乳酸とスタミナの関係について考えているランナーのイメージ写真
乳酸を出さないことばかり考えていた時期
ここから発想が大きく変わった
乳酸を「発生させない」ことばかりに意識が向いていましたが、よく考えると、発生した乳酸を処理できればいいのではと思ったのです。そこで辿り着いたのが、中間筋という存在でした。中間筋は、速筋と遅筋の中間的な性質を持ち、発生した乳酸をエネルギーとして再利用できる能力を持ちます。つまり、乳酸を「溜めない」だけでなく、「処理できる身体」を作ることで、スタミナは大きく向上するという考え方です。
乳酸が中間筋によって処理されATPとして再びエネルギーに変換される仕組みを、ランニング例で解説した図解イラスト
乳酸は疲労物質ではなくエネルギーとして再利用できることを
中間筋とバナナ先生の図解で分かりやすく示した一枚
この「乳酸を処理する能力」を実践的に鍛えるために考案したのが、次章で紹介する鬼練です。

鬼練(レペ+Eペース)の具体的な練習方法

この練習の狙いは明確です。発生した乳酸を処理しながら走り続ける能力を鍛えること。中間筋は、発生した乳酸をエネルギーとして再利用できます。そして中間筋は、強い刺激を受けた速筋が変化することで育ちます。つまり、乳酸を意図的に発生させ休まずに処理しながら走ることで、サブエガに必要なスタミナが身につくという考え方です。
STEP1:乳酸を一気に発生させる

足に乳酸を溜めるため、まずは坂ダッシュを行います。坂は平地よりも、短時間で強い刺激を入れやすいという特徴があります。そのため、効率よく乳酸を発生させることができます。


STEP2:休まずに乳酸を除去する

坂ダッシュ直後は、レストを入れずにジョグへ移行します。ここがこの練習のいちばん重要なポイントです。

ジョグ中はEペースを維持しながら走ります。そうすることで、溜まった乳酸を「処理」しながら走る能力を鍛えることができます。
レペ+Eペースを組み合わせた鬼練習で、坂ダッシュ後に乳酸を処理しながら走る仕組みをバナナのキャラクターで解説した図解イラスト
坂ダッシュで乳酸を発生させ、Eペース走で処理する流れを
鬼練メニューとして一目で理解できる実践向け図解
この練習を行うコースは、200mフラット+200m坂の合計400mが理想です。
200mのフラットと200mの坂が連続する一直線コース。鬼練に使用している実際の練習環境
実際に鬼練で使用しているコース
坂と平地を連続させるのが最大のポイント
坂ダッシュ後にジョグへ移行する練習風景。乳酸が溜まった状態で走り続ける様子
坂ダッシュ直後にレストなしでジョグへ
ここが鬼練の一番キツい部分
練習内容は以下の通りです。

400m(200mフラット+200m坂)をレペテーションで10本
そのまま休まずに
10km Eペースジョグ
坂ダッシュ後に10kmのEペースジョグを行ったトレーニングログ画面
実際のトレーニングログ
レペ後のEペース10kmが精神的にも一番キツい
正直に言うと、レペテーションよりも、その後のEペース10kmの方がキツいです。それでも走り切ったあと、「高速域でも粘れる感覚」が確実に残ります。この練習を、私は鬼練と名付けました。

簡単に言えば、スピード練習のあとに、休まずEペースで走り続ける、ただそれだけの練習です。しかし、この鬼練を取り入れなければ、私はサブエガに到達できなかったと断言できます。サブエガ達成に最も貢献した練習であり、スタミナが魔法のように伸びた実感がありました。

9月の月間走行距離とコンディション

この月の月間走行距離は、
190.9km

サブエガを目指すには少なく感じるかもしれませんが、この時期は怪我明けだったため、あえて距離を抑えていました。無理に距離を踏めば、再び故障するリスクが高まります。それよりも意識したのは、走行距離よりも練習の中身でした。

特に、前章で紹介した鬼練のように、スピードとスタミナを同時に鍛えられる練習を軸にすることで、少ない距離でも手応えを感じられる状態を作っていました。
9月の月間走行距離190.9kmを示したランニングアプリの記録画面。怪我明けで距離を抑えたトレーニング状況
怪我明けで距離を抑えていた9月の走行記録
量より質を意識したトレーニング期間だった
この月に意識していたのは、「たくさん走ること」ではなく、次につながる走り方を積み重ねることです。結果として、月間200kmに満たない走行距離でも、サブエガに必要なスタミナの土台は確実に作れていました。距離が踏めずに不安を感じている方こそ、練習の質を見直す価値があると感じています。
▶ 次の話:新編 第7章「マラソンのスピード不足を解消する練習【スキップレペティション】(サブエガまで112日)」

バナナぴろし
こちらの記事も合わせてどうぞ🍌

鬼練の「坂ダッシュ」がなぜ後半の失速を防ぐのか。坂道インターバルでランニングエコノミーを高める効果とやり方を解説します。


バナナぴろし
こちらの記事も合わせてどうぞ🍌

坂とスピードの「掛け算」は鬼練と同じ発想。脚・心肺・フォームの走力3要素を同時に鍛える最強トレを解説します。


りんごちゃん
乳酸を「出さない」じゃなくて「処理する」! 坂ダッシュで溜めて、休まずEペースで処理する…だから鬼練なんだね。レペよりE10kmがキツいって、すごい練習。

バナナぴろし
そう。発想を変えたら、距離が少なくてもスタミナが伸びた。怪我明けの9月、月間190kmでも土台はできてたんだ。次回は3つの決定打の2つめ――ピッチ走法の俺がストライドを伸ばした「スキップレペティション」。前章の伏線を回収するよ。お楽しみに!

カテゴリ・ラベル

    バナナぴろしの全データを集計中...

筆者

バナナぴろし

著者プロフィール:バナナぴろし

「10km75分」から「2時間49分35秒(サブエガ)」へ。

昭和49年生まれ。2017年1月、40代からランニングを開始。当初は10kmを走るのに75分かかる状態でしたが、独自の「芝生ランニング」を中心としたトレーニング理論を確立し、劇的な記録更新を達成しました。

  • 2年11ヶ月でサブスリー達成(2:58:08)
  • さらに1年4ヶ月でサブエガ達成(2:49:35)

現在はフルマラソンにとどまらず、ウルトラマラソンやトレイルランニングにも挑戦中。机上の空論ではない「実体験に基づいた効率的な練習法」を届けるべく活動しています。

【自己ベスト・実績】
フルマラソン 2時間49分35秒(サブエガ)
ハーフマラソン 1時間18分47秒
10km 35分33秒
5000m 17分22秒

SNS合計フォロワー 10,000人超

X(Twitter): 6,500人 | Facebook: 3,600人

質問があれば受け付けます

名前

メール *

メッセージ *

ページビューの合計

QooQ