りんごちゃん
前回は怪我の話で終わったね…。そこから、どうやってサブエガに辿り着いたの?
バナナぴろし
故障で走れない時間に、徹底的に考えたんだ。そして気づいた。サブエガに決定的だった練習が3つある――①レペ後ジョグ(鬼練)②スキップレペティション③60km走。今日はその一番効いた「鬼練」を紹介するよ。
りんごちゃん
鬼練…! 名前からしてキツそう。どういう練習なの?
ナップル博士
発想の転換がカギじゃ。それまでは乳酸を「発生させない」ことばかり考えていた。じゃがバナナくんは気づいた――「発生した乳酸を処理できればいいのでは?」と。中間筋は乳酸をエネルギーとして再利用できる。だから、坂ダッシュで意図的に乳酸を溜め、休まずEペースのジョグで処理しながら走り続ける。これが鬼練じゃ。レペ10本のあと、レストなしでE10km。レペよりEペースの方がキツい――この練習で、スタミナが魔法のように伸びたのじゃよ。
バナナぴろし
今日は乳酸の仕組み・LT値・中間筋の理論から、鬼練の具体的なやり方、そして怪我明け9月の月間190.9kmまで解説するよ。この鬼練を抜きにして、サブエガ達成は語れない。距離が踏めずに悩んでる人にこそ読んでほしい。
そんな中で試行錯誤を重ねる中、サブスリーからサブエガへ到達するために決定的だった練習が、大きく分けて3つあることに気づきました。
- 1つめ レペテーションからジョグ
- 2つめ スキップレペテーション
- 3つめ 60km走
サブエガ達成に必要な3つの条件
サブエガを達成するためには、闇雲に走るだけでは不十分です。実体験を通して痛感したのは、次の3つが高いレベルで噛み合うことでした。- 高速域でも余裕を持てるスピード
- 後半まで落ちない強靭なスタミナ
- キツさから逃げない精神力
それでもサブエガを目指す以上、高速で走り続ける能力は避けて通れません。そこで鍵になるのが、乳酸を過剰に溜めない身体を作ることです。
サブエガ挑戦では、この理解が練習の質を大きく変えた
サブエガでは「超えない強さ」を作ることが重要だった
スタミナが向上する理論的な仕組み
さて、なぜ乳酸が溜まると、急に脚が動かなくなるのか。マラソンを走っていると、誰もが一度は経験する現象です。乳酸とは何か?
乳酸は、激しい運動中に体内で生み出される代謝物です。通常、筋肉は酸素を使って糖質をエネルギーに変換します。しかし、高強度になると酸素供給が追いつかなくなり、酸素を使わない経路でエネルギーを作り始めます。このとき発生するのが乳酸です。決して悪者ではありませんが、溜まりすぎると問題が起こります。乳酸が溜まると何が起きるのか
乳酸が増えると、筋肉内が酸性に傾きます。すると筋肉の収縮がスムーズに行えなくなり、スピードを維持できなくなるのです。これは気合や根性の問題ではなく、身体を守るための生理的なブレーキです。乳酸が急激に増え始める境界線が、LT値(乳酸性閾値)と呼ばれます。このLT値を引き上げる代表的な方法が、いわゆる「閾値走(Tペース走)」です。
バナナ先生のイラストで直感的に理解できる図解
バナナぴろし
ここで、少し立ち止まって考えました。
ここから発想が大きく変わった
中間筋とバナナ先生の図解で分かりやすく示した一枚
鬼練(レペ+Eペース)の具体的な練習方法
この練習の狙いは明確です。発生した乳酸を処理しながら走り続ける能力を鍛えること。中間筋は、発生した乳酸をエネルギーとして再利用できます。そして中間筋は、強い刺激を受けた速筋が変化することで育ちます。つまり、乳酸を意図的に発生させ、休まずに処理しながら走ることで、サブエガに必要なスタミナが身につくという考え方です。
STEP1:乳酸を一気に発生させる
足に乳酸を溜めるため、まずは坂ダッシュを行います。坂は平地よりも、短時間で強い刺激を入れやすいという特徴があります。そのため、効率よく乳酸を発生させることができます。
STEP2:休まずに乳酸を除去する
坂ダッシュ直後は、レストを入れずにジョグへ移行します。ここがこの練習のいちばん重要なポイントです。
ジョグ中はEペースを維持しながら走ります。そうすることで、溜まった乳酸を「処理」しながら走る能力を鍛えることができます。
鬼練メニューとして一目で理解できる実践向け図解
坂と平地を連続させるのが最大のポイント
ここが鬼練の一番キツい部分
400m(200mフラット+200m坂)をレペテーションで10本
そのまま休まずに
10km Eペースジョグ
レペ後のEペース10kmが精神的にも一番キツい
簡単に言えば、スピード練習のあとに、休まずEペースで走り続ける、ただそれだけの練習です。しかし、この鬼練を取り入れなければ、私はサブエガに到達できなかったと断言できます。サブエガ達成に最も貢献した練習であり、スタミナが魔法のように伸びた実感がありました。
9月の月間走行距離とコンディション
この月の月間走行距離は、190.9km
サブエガを目指すには少なく感じるかもしれませんが、この時期は怪我明けだったため、あえて距離を抑えていました。無理に距離を踏めば、再び故障するリスクが高まります。それよりも意識したのは、走行距離よりも練習の中身でした。
特に、前章で紹介した鬼練のように、スピードとスタミナを同時に鍛えられる練習を軸にすることで、少ない距離でも手応えを感じられる状態を作っていました。
量より質を意識したトレーニング期間だった
バナナぴろし
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バナナぴろし
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りんごちゃん
乳酸を「出さない」じゃなくて「処理する」! 坂ダッシュで溜めて、休まずEペースで処理する…だから鬼練なんだね。レペよりE10kmがキツいって、すごい練習。
バナナぴろし
そう。発想を変えたら、距離が少なくてもスタミナが伸びた。怪我明けの9月、月間190kmでも土台はできてたんだ。次回は3つの決定打の2つめ――ピッチ走法の俺がストライドを伸ばした「スキップレペティション」。前章の伏線を回収するよ。お楽しみに!
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