りんごちゃん
バナナぴろし
ブレーキをかけない走り方
ナップル博士
たとえばトレッドミルで進行方向に蹴れば、ベルトの流れに逆らうじゃろ?
それと同じで、地面に逆らうフォームはエネルギーを浪費するのじゃよ。
りんごちゃん
もしかして、長距離で潰れる原因ってそこなの!?
バナナぴろし
流れに逆らわない長距離ランニングフォームができれば、消耗は激減するよ。
さっきのりんごちゃんの質問にもあったけど、「なぜ潰れるのか?」をここから順番に解説していくね。
ウルトラマラソンで10時間切りを目指すために、成田で設計した獲得標高ある62kmロング走と練習ポイントを実走レポートした記事です。
その違いは「スタミナ」ではありません。
違いは疲れない走り方を知っているかどうかです。
長距離ランニングで潰れる原因の多くは、フォームのブレーキ。
無意識に地面に逆らい、毎歩ごとにエネルギーを捨てているのです。
本記事では、
・流れに逆らわないフォームの原理
・蹴らない「地面を押す」走り方
・股関節を使う具体的ドリル(ダブルシザーズ・ランジ)
を徹底解説します。
キーワードは、省エネ・地面を押す・股関節主導。
速さではなく「消耗しないフォーム」を身につければ、
60kmでも、100kmでも、走りは崩れません。
何キロ走っても潰れない身体は、 筋力ではなく“動き方”で作れます。
疲れない走り方とは?長距離で潰れる原因を解説
60km、80km、100km――。距離が伸びると、ある地点で急に脚が終わる。
「脚が売り切れた」「後半に失速した」という経験は、多くのランナーが一度は味わっています。
ではなぜ潰れるのか。
それは単純に「スタミナ不足」ではありません。
本当の原因は、無意識にブレーキをかけ続けているフォームにあります。
走るたびにエネルギーを捨てている
ランニングは前に進む運動です。しかし多くの人は、前に進みながら、同時に減速もしています。
代表例が以下です。
- かかとから強く着地するオーバーストライド(ヒールストライク)
- 前足で突っ込むような前足着地
- 脚を前に振り出しすぎる動き
これらに共通しているのは、進行方向と逆向きの力が発生していること。
つまり、走るたびにブレーキをかけているのです。
トレッドミルを思い出してほしい
ジムのトレッドミルを思い出してください。ベルトは後ろに流れています。
もしその上で、斜め前方向に地面を押したらどうなるでしょう。
ベルトの流れに逆らうため、強い抵抗が生まれます。
これが長距離で潰れる原因です。
地面に対して「蹴る」「叩く」「踏み込む」という動きをしていると、
毎回わずかな摩擦と衝撃が発生します。
その小さなロスが、ロング走では、ダメージの蓄積へ変わるのです。
疲れない走り方の本質は“摩擦を減らすこと”
ピラミッドの四角い石を地面で引きずると想像してください。重さだけでなく、「摩擦」が体力を奪います。
長距離走は「いかに摩擦を減らすか」のゲームです。
パワーに頼るほど、消耗は激しくなります。
しかし、走るという動作は本来違います。
筋肉は引き伸ばされれば、自然に縮もうとする性質があります。
いわゆるバネの力(伸張反射)です。
この反発を推進力に変えるのが、疲れない走り方の極意です。
これが「疲れない走り方」のゴールです。
- ダメージを生まないこと
- 余計なエネルギーを使わないこと
脚力に頼らず、減速ポイントを消すことだけに集中しましょう。
距離に強いランナーは、脚力が特別なわけではありません。
「無駄に減速しない」だけなのです。
次の章では、流れに逆らわないフォームについて具体的に解説します。
流れに逆らわないフォームが省エネになる理由
疲れない走り方とは、 ブレーキを生まない長距離ランニングフォームのことです。本質はとてもシンプル。
「地面の流れに逆らわない」こと。
走るとき、地面は常に後ろへ流れています。
これはトレッドミルと同じ原理です。
その流れに対して逆らう。
強く踏み込む。
これらはすべて“流れに逆らう動き”。
無意識のブレーキを生み、エネルギーを削ります。
流れに逆らうと、なぜ疲れるのか
進行方向と逆向きの力が発生すると、 その瞬間に減速します。減速すれば、再び加速しなければならない。
- 減速する
- 再加速する
- そのたびに筋力を使う
この繰り返しが、 1kmで数百回、60kmでは数万回。
つまり長距離で潰れる原因は、 スタミナ不足ではなくフォーム効率の低下なのです。
流れに沿えば、抵抗は消える
ベルトコンベアの上で、 流れに合わせて足を置くイメージ。流れと同じ方向に逆らわず、 地面を押す。
それだけでブレーキは激減します。
筋肉が伸縮し反発する(エネルギーを使わず) 骨盤が固まってると反力を産み、推進力を産み、前方に進む(竹の原理・核心)
マラソンで速く走るために重要な体幹と骨盤の強化について、反力の活用法や効果的なトレーニング方法を解説しています。
省エネになる本当の理由
人間の身体はバネ構造です。接地の瞬間、筋肉と腱は伸ばされます。
伸ばされたものは戻ろうとする。
これが伸張反射による反発力です。
流れに逆らわず、真下〜やや後方へ押すフォームでは、 この反発が自然に前進力へ変わります。
強く蹴らなくても進む。
無駄な上下動も減る。
筋肉の消耗も抑えられる。
これが省エネランニングの原理です。
速く走るフォームと、長く走るフォームは違う
キロ4で走るフォームは出力重視。地面反力を強く使い、瞬間的な推進を生みます。
しかしウルトラや60km走では、 求められるのは持続可能なフォームです。
最大出力ではなく、最小消耗。
流れに沿って押すフォームは、 ダメージを抑え、エネルギーを節約します。
だからこそ、 何キロ走っても崩れない。
何キロ走っても潰れない。
次章では、蹴らない・地面を押す走り方をさらに具体的に解説します。
蹴らない・地面を押す走り方が推進力を生む
地面を押す走り方こそが、 長距離で疲れないランニングフォームの核心です。多くのランナーは「走る=蹴る」と思っています。
しかし、疲れない走り方を身につけるためには、 この発想を一度捨てる必要があります。
走る動作で重要なのは、「蹴る」ことではありません。
正解は、地面を真後ろへ押すことです。
蹴ると、なぜ消耗するのか
蹴る動きは、地面を強く叩きつけ、 前方へ跳ねるイメージです。一見、力強く前へ進んでいるように感じます。
しかし実際には、
地面に対して斜め前方向の力が発生し、 わずかなブレーキを生んでいます。
さらに蹴る動作は「筋力依存型」になります。
毎回、筋肉で身体を持ち上げる。
毎回、パワーで押し出す。
これはオーバーストライドの原因にもなり、 長距離では確実に脚を削ります。
ポイントは3つ。
- 接地は身体の真下
- 押す方向は真後ろ
- 蹴り上げない(上方向に跳ねない)
このフォームでは、
ブレーキがほぼ消えます。
上下動も減ります。
筋肉の無駄な収縮も減ります。
その結果、最小のエネルギーで最大の推進力が生まれます。
バネを使えば、勝手に進む
筋肉は引き伸ばされると、自然に縮もうとします。腱は伸ばされると、反発します。
これが伸張反射を活かしたランニング効率です。
強く蹴らなくても、
真下で接地し、真後ろへ押せば、
反発が自然に前進力へ変わります。
これが長距離で潰れないフォームの正体。
そしてランニングフォーム改善の最重要ポイントです。
次章では、このフォームを作るために不可欠な
股関節ドリル(ダブルシザーズとランジ)を解説します。
股関節を覚醒させる4つのドリル|A・Bスキップ・シザーズ・ランジ
疲れない走り方を支える最強のエンジンは、ふくらはぎでも太ももでもなく、股関節です。サブエガや100kmウルトラを走り切るランナーは、例外なくこの「股関節主導」の動きをマスターしています。
股関節が機能していないと、脚は重心より前で接地し、ブレーキを伴うオーバーストライドを引き起こします。
逆に股関節が鋭く動けば、脚は勝手に身体の真下に戻り、効率的な推進力が生まれるのです。
1. 動きの質を変える|AスキップとBスキップ
ドリルの中でも基本にして究極なのが、AスキップとBスキップです。目的は「脚を高く上げること」ではなく、上げた脚をいかに素早く重心位置へ引き戻すかにあります。
- Aスキップ:膝を高く上げ、空中で脚を切り替える基本動作。
- Bスキップ:膝を伸ばしながら、地面を引っ掻くように引き戻す応用動作。
ランニングの基本ドリル「Aスキップ」と「Bスキップ」をフォームから練習方法まで丁寧に解説し、効率よく走力を上げるポイントを紹介する記事です。
2. 切り替え速度を上げる|ダブルシザーズ
ダブルシザーズは、空中で両脚を「チョキ」のように素早く入れ替えるドリルです。目的は、股関節の切り替えスピード(伸展スピード)を鍛えること。
- ポイント①:背筋を伸ばし、体幹を固定した状態で脚だけを動かす。
- ポイント②:脚を前に振るのではなく、後ろに引き戻す力で入れ替える。
- ポイント③:着地は身体の真下。ブレーキを一切かけない感覚を掴む。
このドリルを繰り返すと、接地時間が短縮され、ポンポンと弾むような走りが手に入ります。
3. 地面を押す力を養う|ランジもも上げ
最後に、筋力と連動性を同時に高める「ランジもも上げ」です。これは単なる筋トレではなく、地面反力を推進力に変えるためのドリルです。
- 深くランジした状態から、前脚の足裏全体で地面を真後ろへ押す。
- その反動(エネルギー)を使い、後ろ脚をスッと前方へ引き上げる。
- 脚を「持ち上げる」のではなく、地面を「押した結果として上がる」のを待つ。
マラソンで速く走るために重要な「股関節伸展スピード」を効率的に高める4つのトレーニング方法(スクワット、足の着地位置改善、素早い足の切り替え、足首強化)を具体的に解説した記事です。
なぜ股関節がすべてを解決するのか
股関節は身体の中で最も大きく、タフな筋肉が集まる場所です。ここを主役にして走れば、ふくらはぎなどの小さな筋肉への負担が減り、30km過ぎの脚攣りや失速は劇的に改善されます。
大切なのは、爆発的なパワーではなく、何度でも再現できるスムーズな動き。
週に数回、数分のドリルを継続するだけで、あなたの走りは「消耗する運動」から「エネルギーを再利用する運動」へと進化します。
りんごちゃん
「脚が売り切れた…」って思ってたけど、実はスタミナ不足じゃなくてフォームの問題だったんだね!
バナナぴろし
ポイントは3つだったね。
- ブレーキを生まないこと
- 地面を押すこと
- 伸張反射を活かすこと
りんごちゃん
「もっと逆らわない!」が正解なんだね!?
なんか力が抜けてきたかも〜!
バナナぴろし
長距離で潰れないフォームは「出力」じゃなく「効率」。
股関節を使い、無駄な上下動を減らせば、自然と省エネになるよ。
バナナぴろし
さっきのりんごちゃんの「どうすれば潰れないの?」という疑問の答えは、
“強くなること”ではなく“無駄を減らすこと”。
次の練習から、ぜひ試してみてね。
ウルトラマラソンで10時間切りを目指すために、成田で設計した獲得標高ある62kmロング走と練習ポイントを実走レポートした記事です。


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