ここを250m全力で5本、そのままレストなしでジョグに突っ込みました。
第6話の帰宅ロングジョグで有酸素の土台を積んだので、今日は緩急の「急」。松戸の住宅街にある緩やかな坂で250m坂ダッシュ×5本を行い、そのままレストなしで5kmジョグへなだれ込む二部構成の練習をやってきました。
狙いは日曜日の5000mタイムトライアル(18分切り)への刺激入れ。あえてテーパリングはせず、重い脚のまま本番に挑む作戦です。坂ダッシュのキレと、そのあとのジョグで跳ね上がった心拍のデータが、なかなか面白いことを教えてくれました。
松戸の坂で250m×5本ダッシュ — ベスト3'16/kmの実走データ
まずは2.15kmほどアップジョグで体を温めてから、本数勝負のスタートです。1本250mの上り坂を全力で駆け上がり、歩いて下りながら2分半〜3分のレストを挟んで5本。気温は25℃、なかなか汗ばむコンディションでした。
ダッシュ区間のペースがこちら。上り坂とは思えない数字が並びました。
ベストは2本目の3'16"/km、瞬間最速は2'58"/km。1本目で体が起きてからはピッチが200を超え、ストライドも安定して伸びていきました。
ダッシュ中の心拍はレストを十分取っているため138〜142bpmに収まっていますが、脚の局所的な疲労はこの時点でかなり溜まっています。
短い距離でも上り坂だと標高がしっかり稼げます。
ダッシュのたびにピッチが200超まで跳ね上がっているのが分かります。
「坂ダッシュ250m×5本」の効果を徹底解説。松戸の現役ランナーが、実際の走行データから見えるピッチ・ストライドの変化や、国土地理院地図を使った「理想の坂」の探し方まで公開します。
レストなし5kmジョグで心拍158bpm — 同ペースで+15bpm「事前疲労」の証拠
ここからが今日の本題です。5本目を上り切ったあと、レストを取らずにそのまま5.44kmのジョグへ。ペースは平均5'04"/kmと、いつものイージージョグと変わらない速さです。ところが心拍を見て驚きました。平均158bpm。これはジョグとしては明らかに高すぎる数字でした。
比較対象として、2日前の水曜にやった27.8km走(第6話)のデータがあります。あのときはほぼ同じ5'09"/kmを、心拍143bpmという完全にリラックスした状態で流していました。
つまり同じようなペースなのに、坂ダッシュを挟むだけで心拍が+15bpmも跳ね上がったわけです。
これこそが博士の言っていた「事前疲労(プレ・ファティーグ)効果」の動かぬ証拠です。坂ダッシュで脚のグリコーゲンを先に使い、乳酸が溜まった「マラソン30km以降の脚」を疑似的に作った状態でジョグを始めたため、心臓は同じペースを保つだけでも普段よりずっと激しく働く必要があったんですね。
獲得標高104mと、ジョグ区間もアップダウンのあるコースでした。
なぜ効く?坂ダッシュ→即ジョグの3大効果と52歳でも壊れない理由
この「坂ダッシュ→即ジョグ」は、実業団やエリートも取り入れる一石三鳥のメニューです。何がそんなに良いのか、3つの効果に整理しました。- 乳酸シャトル能力の向上 — 坂ダッシュで筋肉に溜まった乳酸を、直後のジョグで血流に乗せてエネルギーとして再利用。平地をただ走るより何倍も効率よく乳酸閾値(LT)を鍛えられます。
- マラソン後半の「崩れない脚」作り — 速筋を先に疲れさせた状態で走るので、残った遅筋で効率よく走る神経系の適応が進みます。35km以降に売り切れてから粘る脚を作れます。
- 心肺機能への密度の高い刺激 — 前半のダッシュで心肺を広げているため、ジョグ中も高心拍を維持。合計10km弱・短時間で濃い有酸素負荷をかけられます。
そしてもう一つ、52歳の僕にとって見逃せないのが怪我のリスクの低さです。平地の全力スプリントは膝やアキレス腱への着地衝撃が大きいですが、上り坂のダッシュは着地衝撃が劇的に小さい。怪我のリスクを抑えながら100%の出力で脚を鍛えられる、これが坂ダッシュの大きな魅力なんです。
一つ反省点を挙げるなら、今日のジョグは5'04"/kmと少し速すぎました。乳酸を効率よく燃やすなら、本当は心拍145〜150bpm以下に抑えるキロ5'15"〜5'30"くらいのイージージョグの方が、回復と疲労除去の効率は高くなります。次回は意識して抑えてみます。
ここでしっかり体を温めておくと、1本目から脚が動きやすくなります。
マラソンの脚作りは坂道が最短ルート!「天然のジム」坂道ジョグの効果をバイオメカニクスの視点で解説。9kmで標高341m登る実録データや、フォーム強制矯正のコツ、時短スプリントメニューまで網羅。サブエガランナーが教える、自己ベスト更新のための最強坂道活用術です。
日曜5000mTT18分切りへ — 重い脚のまま挑む意味とまとめ
正直に言うと、今日の練習は坂ダッシュも、そのあとのジョグも、両方きつかったです。脚は乳酸で張って重く、ジョグでは息が上がる。けれど、この「重さ」こそが今回の狙いでした。日曜日には5000mのタイムトライアルで18分切りに挑みます。普通ならタイムのために走行距離を落として調整しますが、今回はあえてテーパリングをせず、練習の一環として臨むつもりです。金曜にしっかり乳酸を貯めておくことで、脚が重い状態のまま日曜を迎える——つまり秋のつくばマラソン後半の疑似体験として、重い脚でどこまで高い心肺を回しきれるかを試す実戦練習になります。
100kmウルトラを完走した直後でこのタフネスを出せたのは、自分でも手応えがありました。本番前日の土曜は、マリンシューズ×芝生で軽くビルドアップして刺激を整え、炭水化物をしっかり補給して日曜のトラックに備えます。
重い脚のまま、どこまで粘れるか。次回はその5000m本番前日・芝生ビルドアップ調整の様子からお届けしますね。
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