42歳でランニングを再開し、500mも走れなかった初心者が
初フルマラソンで3時間16分19秒(ネット)で完走した実体験をもとに、
サブ3.15の難易度・必要な走力・練習内容を詳しく解説します。
データだけでなく、
・30km走をほとんど行わずに挑んだ初フルの現実
・Dブロックスタートの混雑とペース感覚
・30km以降に訪れた本当の地獄
こうしたリアルな体験談を交えながら、
「サブ3.15はどれくらい難しいのか」
「自分の走力で狙えるのか」
が分かる構成になっています。
さらに、
この初フルマラソンからわずか350日後にサブスリーを達成した経験を踏まえ、
サブ3.15を通過点にするための考え方についても触れていきます。
初フルマラソンを控えている方、
サブ3.15を目標にしている市民ランナーの方にとって、
これからの練習やレース戦略のヒントになるはずです。
初フルマラソン挑戦|42歳・走歴2年で迎えたさいたま国際マラソン
初めてのフルマラソンの日が、ついにやってきました。マラソン歴は約2年。
このときの年齢は44歳です。
ランニングを始めたのは42歳の1月。
当時は、500mすら連続で走ることができませんでした。
走り始めてわずか1ヶ月後、人生初の10kmランに挑戦。
タイムは75分、そして3日間の強烈な筋肉痛が待っていました。
そこから2年。
走力はここまで伸びました。
ハーフマラソン:1時間30分11秒
この走力で、人生初のフルマラソンが目前に迫ってきました。
しかし、内容は決して万全とは言えません。
練習で42kmを走ったことは一度もなし。
最長でも35km。
いわゆる30km走の練習は、ほぼ未実施の状態でした。
レースペースはキロ4分30秒に設定。
イーブンペースで走れれば3時間9分53秒。
そこで気になったのが、
このペースが示すサブ3.15の難易度は一体どれほどなのか、という点です。
マラソンペース一覧表
| 1km | 5km | 10km | ハーフ | フルマラソン |
|---|---|---|---|---|
| 3:00 | 15:00 | 30:00 | 1:03:18 | 2:06:36 |
| 3:10 | 15:50 | 31:40 | 1:06:49 | 2:13:37 |
| 3:20 | 16:40 | 33:20 | 1:10:20 | 2:20:39 |
| 3:30 | 17:30 | 35:00 | 1:13:50 | 2:27:41 |
| 3:40 | 18:20 | 36:40 | 1:17:21 | 2:34:43 |
| 3:50 | 19:10 | 38:20 | 1:20:52 | 2:41:45 |
| 4:00 | 20:00 | 40:00 | 1:24:23 | 2:48:47 |
| 4:10 | 20:50 | 41:40 | 1:27:54 | 2:55:49 |
| 4:20 | 21:40 | 43:20 | 1:31:25 | 3:02:51 |
| 4:30 | 22:30 | 45:00 | 1:34:56 | 3:09:53 |
| 4:40 | 23:20 | 46:40 | 1:38:27 | 3:16:55 |
| 4:50 | 24:10 | 48:20 | 1:41:58 | 3:23:57 |
| 5:00 | 25:00 | 50:00 | 1:45:29 | 3:30:59 |
| 5:10 | 25:50 | 51:40 | 1:49:00 | 3:38:00 |
| 5:20 | 26:40 | 53:20 | 1:52:31 | 3:45:02 |
| 5:30 | 27:30 | 55:00 | 1:56:02 | 3:52:04 |
| 5:40 | 28:20 | 56:40 | 1:59:33 | 3:59:06 |
| 5:50 | 29:10 | 58:20 | 2:03:04 | 4:06:08 |
| 6:00 | 30:00 | 1:00:00 | 2:06:35 | 4:13:10 |
サブ3.15の難易度は?達成率・必要ペース・走力をデータで解説
初フルマラソンでタイムと戦っていた当時の心境と重なります
市民ランナーにとって上級者クラスに位置づけられる目標です。
統計データを見ると、
サブ3.15を達成しているランナーは、
男性で約6.2%、女性では約1.3%しか存在しません。
人数に換算すると、
男性ランナーで年間約9,000〜10,000人、
女性ランナーでは約300〜350人ほど。
つまり、
サブ3.15は「誰でも到達できるタイム」ではなく、
しっかりと準備したランナーだけが到達できる水準だと言えます。
サブ3.15を達成するために必要な平均ペースは、
4分37秒/km。
このペースを42.195km維持し続ける必要があります。
10kmやハーフマラソンでは余裕があっても、
フルマラソン後半でこのペースを維持するのは簡単ではありません。
高い持久力とスピード、そしてメンタルの強さが求められます。
では、どれくらいの走力があればサブ3.15を狙えるのでしょうか。
一つの目安となるのが、ダニエルズ理論におけるVDOT49です。
VDOT49は、以下のようなレースタイムに相当します。
- 5km:20分18秒前後
- 10km:42分04秒前後
- ハーフマラソン:1時間33分12秒前後
これらのタイムを安定して出せる走力があれば、
サブ3.15は現実的な目標になります。
そのため、サブ3.15を目指す練習では、
単なる距離稼ぎではなく、スピード持久力を意識したトレーニングが重要です。
目安となる走行距離は、月間300km前後。
平日のジョグで土台を作り、
週末には30km前後のロング走を取り入れることで、
フルマラソン後半でもペースを維持できる脚を作っていきます。
ペース設定や練習強度の考え方については、
以下の記事で詳しく解説しています。
サブ3.15達成者は何%?年代別・男女別データを公開
サブ3.15(フルマラソン3時間15分切り)は、市民ランナーの中でも限られた層だけが到達できる記録です。
男女別に見ると、
男性ランナーで約6.1%、
女性ランナーでは約1.2%のみがサブ3.15を達成しています。
この数字からも分かる通り、
特に女性ランナーにとってサブ3.15は非常に高いハードルだと言えます。
次に、年代別のサブ3.15達成率を見てみましょう。
- 20代:男性 7.6% / 女性 1.6%
- 30代:男性 8.3% / 女性 1.7%
- 40代:男性 7.1% / 女性 1.3%
- 50代:男性 3.9% / 女性 0.5%
- 60代以上:男性 0.8% / 女性 0.2%
データを見ると、
男女ともに30代が最も達成率が高く、
年齢が上がるにつれてサブ3.15の難易度は徐々に高くなっていきます。
特に男性ランナーの場合、
30代〜40代はまだスピードと持久力の両立がしやすく、
サブ3.15に挑戦しやすい年代だと言えるでしょう。
一方で、50代以降になると達成率は大きく低下します。
これは加齢によるスピード低下だけでなく、
回復力や練習量の確保が難しくなることも影響しています。
とはいえ、
年代が上だからといってサブ3.15が不可能になるわけではありません。
重要なのは、自分の年代・性別に合った練習方法を選ぶことです。
次の章では、
こうした条件を踏まえた上で、
サブ3.15を目指すための具体的な練習方法について解説していきます。
サブ3.15を目指す練習方法|月間走行距離・フォーム・準備期間
サブ3.15を目指す上で重要なのは、闇雲に走ることではなく、
「やるべきことを、必要な期間、継続すること」です。
ここでは、サブ3.15達成に向けた
現実的かつ再現性の高いトレーニングのポイントを整理します。
-
月間走行距離は250km〜300kmを目安に設定する
平日は8〜10kmのジョグを積み重ね、
走ることを「特別な練習」ではなく「日常」にすることが重要です。 -
レース本番の8か月前から計画的に準備を始める
急激に距離や強度を上げず、
徐々に走力を積み上げていくことで故障リスクを抑えられます。 -
スピード持久力を意識した練習を取り入れる
余裕のあるペースのジョグだけでなく、
レースペース前後で走る時間を作ることが、サブ3.15には不可欠です。 -
ランニングフォームを見直す
無駄な上下動や力みを減らすことで、
同じ走力でも後半の失速を防ぐことができます。 -
自分の弱点を把握し、重点的に補強する
「後半に垂れる」「スピードが足りない」など、
課題を自覚した上で練習内容を調整することが成長への近道です。
特に重要なのは、
一発の30km走よりも、
日々のジョグを継続して走行距離を積み上げることです。
この積み重ねが、
フルマラソン後半でもペースを維持できる
「脚」と「自信」につながります。
より具体的な練習メニューや時期別の考え方については、
以下の記事で詳しく解説しています。
初フルマラソンの準備編|さいたま国際マラソン当日までの流れ
2018年12月9日(日) 第4回さいたま国際マラソン
事前にコースを眺めるだけでも緊張感が高まりました
さいたまスーパーアリーナをスタートし、
越谷市で折り返す42.195kmの大規模コースです。
この大会は東京オリンピック女子代表選考会を兼ねており、
エントリー数は約15,000人。
国道463号を全面交通規制して行われる、
スケールの大きさに圧倒される大会でした。
ちなみにエントリー費は15,000円。
初フルとしてはなかなかの覚悟が必要でした。
当時の自分はというと――
- Twitter未使用
- マラソンクラブ未所属
- ラン仲間ゼロ
完全に一人での初フル参戦でした。
「ピーキング」や「調整」といった言葉すら知らず、
前日も当日もいつも通りの生活。
そして迎えたレース当日――
朝6時に自宅を出発。
会場到着は7時半予定。
初めてのフルマラソンということで、
胸の中は不安でいっぱいでした。
それでも一歩踏み出すしかありません
ここに立った瞬間、覚悟が決まりました
気持ちは不安から高揚へと変化。
もう後戻りはできません
戦う準備は整いました。
この時は結果を想像する余裕もありませんでした
目標タイム4時間で申告し、スタートはDブロック。
そして――
スタートラインへ。
ここから42.195kmが始まります
まるで朝の通勤ラッシュのようでした。
初フルならではの洗礼でした
初フルマラソン実戦レポ|30km以降に起きたリアルな現実
人生初のフルマラソン。すべてが初体験で、
スタートラインに立った瞬間から非日常でした。
そして、スタート。
高揚感と緊張感が一気に押し寄せました
キロ4分30秒
ただしスタートはDブロック。
想像以上の混雑で、最初はキロ5分00秒ほど。
Dブロックでは、
キロ5分でも速いくらいの流れでした。
少しずつ人をかわしながら、
ペースを作っていきます。
10km地点付近。
キロ4分30秒ペースに安定
この時点では、まだ余裕がありました。
初フルでも「意外といける」と感じた瞬間です
ここから状況が変わり始めます。
明らかに脚が重くなってきました
腰から下の感覚がほとんどありません。
ここからは完全に気持ちだけで走っていました。
それでも前に進むしかありませんでした
体のエネルギーをすべて出し切りました。
全身が空っぽになった感覚でした
初めてフルマラソンを走り切った達成感で、
思わず涙がこぼれました。
今でも忘れられない感情です
初フルマラソンの結果|3時間16分で完走したリアルな結末
結果です。グロスタイム:3時間23分54秒
ネットタイム:3時間16分19秒
サブ3.15には届かなかったものの、大きな自信になった一枚です
約7分かかっていました。
ネットタイムでの順位は、
およそ890位前後。
初フルとしては、
これ以上ない経験だったと思います。
よく言われる、
「死ぬまでに一度はやるべきこと」
その中に挙げられるのが、
【富士山登頂】と【フルマラソン完走】
どちらも人生の価値観が変わる体験でした
達成感と喜びは、言葉にできないほどでした。
ゴール後、
自然と涙がこぼれたのを今でも覚えています。
正直に言うと――
男泣きの決定的瞬間は写真に残っていません。
それでも、心にははっきり刻まれています。
※余談
初めてサブスリーを達成したときの感動は、
この時の100倍でした。
以下は、初フルマラソンのキロごとの記録です。
後半に苦しんだ様子がはっきり分かります
| No | 距離 | ペース | 心拍(bpm) |
|---|---|---|---|
| 1 | 1.0 km | 5'12" | 134 |
| 2 | 1.0 km | 5'07" | 149 |
| 3 | 1.0 km | 4'47" | 184 |
| 4 | 1.0 km | 4'33" | 172 |
| 5 | 1.0 km | 4'28" | 160 |
| 6 | 1.0 km | 4'36" | 160 |
| 7 | 1.0 km | 4'37" | 163 |
| 8 | 1.0 km | 4'24" | – |
| 9 | 1.0 km | 4'28" | 168 |
| 10 | 1.0 km | 4'25" | 168 |
| 11 | 1.0 km | 4'31" | 166 |
| 12 | 1.0 km | 4'30" | 167 |
| 13 | 1.0 km | 4'30" | 161 |
| 14 | 1.0 km | 4'28" | 168 |
| 15 | 1.0 km | 4'27" | 173 |
| 16 | 1.0 km | 4'30" | 151 |
| 17 | 1.0 km | 4'31" | 195 |
| 18 | 1.0 km | 4'34" | – |
| 19 | 1.0 km | 4'29" | – |
| 20 | 1.0 km | 4'32" | – |
| 21 | 1.0 km | 4'41" | 185 |
| 22 | 1.0 km | 4'32" | 183 |
| 23 | 1.0 km | 4'35" | 162 |
| 24 | 1.0 km | 4'31" | 181 |
| 25 | 1.0 km | 4'35" | 200 |
| 26 | 1.0 km | 4'33" | – |
| 27 | 1.0 km | 4'35" | 192 |
| 28 | 1.0 km | 4'30" | 181 |
| 29 | 1.0 km | 4'24" | 195 |
| 30 | 1.0 km | 4'32" | 198 |
| 31 | 1.0 km | 4'35" | 181 |
| 32 | 1.0 km | 4'35" | 177 |
| 33 | 1.0 km | 4'32" | 181 |
| 34 | 1.0 km | 4'35" | 184 |
| 35 | 1.0 km | 4'37" | 178 |
| 36 | 1.0 km | 4'40" | 174 |
| 37 | 1.0 km | 4'54" | 168 |
| 38 | 1.0 km | 4'50" | 177 |
| 39 | 1.0 km | 5'24" | 157 |
| 40 | 1.0 km | 4'51" | 157 |
| 41 | 1.0 km | 4'58" | – |
| 42 | 1.0 km | 4'32" | – |
人生初フルマラソンの結果です。
この大会から、
350日後――
2019年つくばマラソンで初サブスリー(2時間58分08秒)
バナナぴろし
つまり、
- ハーフマラソン:1時間30分11秒
- フルマラソン:3時間16分19秒
この走力がある人は、
1年後にサブスリーを狙える可能性が十分あります。
自分自身、
3年目も試行錯誤しながら練習を続けました。
もしポイントを絞り、
効率よくトレーニングできていれば、
もっと早くサブスリーに到達できたとも感じています。
バナナぴろし
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さいたまマラソン(旧・さいたま国際マラソン)のコース高低差や攻略ポイントを、実体験をもとに解説するガイド記事です。
つづく
(サブスリーまで350日)
次話のリンクは↓下↓にあります。
バナナぴろし

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