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サブスリーに効く筋肉の鍛え方|速筋・遅筋・中間筋とトレーニングの科学 - 第46章(サブスリーまで166日)

2026年1月2日金曜日

マラソン物語-サブスリーへの道

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効率よく速くなるための一つの方法論:筋肉の質とトレーニングの科学 - サブスリーへの道 第46章
距離を踏んでも伸びないのは、才能ではなく「筋肉タイプとトレーニングのズレ」が原因でした。

りんごちゃん
前回はヤッソ800と変化走でスピードを仕上げたんだよね。今日は「筋肉の質」の話って言ってたけど、それってどういうこと?

バナナぴろし
人の筋肉には、瞬発力の速筋と、持久力の遅筋があるんだ。スピードタイプは速筋が、スタミナタイプは遅筋が発達している。で、得意な方ばかり鍛えると、走力に必ず天井がくるんだよ。

りんごちゃん
えっ、得意な練習を頑張るのが正解じゃないの?

ナップル博士
逆なのじゃ。速筋型がスピードだけ磨くと、乳酸を処理する力が追いつかず後半で失速する。遅筋型が距離だけ踏むと、トップスピードが伸びずタイムが頭打ちになる。カギは、速筋と遅筋の両方の性質を持つ「中間筋」を増やすこと。これが「スピードを保ったまま最後まで粘る走り」を作るのじゃよ。

バナナぴろし
そう。今日は速筋・遅筋・中間筋の役割と、芝生ラン・下りダッシュ・坂道ジョグの使い分け、そしてサブスリーを完成させた6つの練習まで、筋肉の科学で整理するよ。「何を・どれだけ・どう鍛えるか」の設計図を持ち帰ってね。

サブスリーを目指して練習しているのに、「距離は踏んでいるのにタイムが伸びない」「後半になると必ず失速してしまう」――そんな悩みを感じたことはありませんか。その原因は才能や根性ではなく、自分の筋肉タイプとトレーニング内容が噛み合っていないことにあります。

本記事では、スピードタイプスタミナタイプの違いを整理し、速筋・遅筋・中間筋それぞれの役割と、フルマラソンで必要になる走力の正体を解説します。さらに、芝生ランニング・下りダッシュ・坂道ジョギングをどう組み合わせれば、サブスリーに必要な脚が完成していくのかを実体験ベースで紹介。「何を、どれだけ、どう鍛えるべきか」――その答えを整理し、遠回りせずにサブスリーへ近づくための設計図をまとめた内容です。
サブスリーまで166日を示す図 - 筋肉の質に向き合った第46章
筋肉の質と向き合った一章。ここからサブスリーまで、残り166日です。

スピードタイプかスタミナタイプか|自分の走力特性を見極める

自分がスピードタイプなのか、スタミナタイプなのか。ここを正しく理解するだけで、トレーニング効率は驚くほど変わります。多くのランナーが「一生懸命走っているのに、なぜか伸びない」という壁にぶつかりますが、その原因の多くは、自分の走力特性とズレた練習を続けてしまっていることです。
  • スピードタイプの方は
    速筋が発達している傾向があります
  • スタミナタイプの方は
    遅筋の発達が際立っています
ここで、とても重要な注意点があります。どちらか一方の筋肉ばかりを鍛え続けると、走力の伸びには必ず限界が訪れます。

例えばスピードタイプがスピード練習だけを続けると、乳酸処理能力が追いつかず、フルマラソン後半で確実に失速します。逆にスタミナタイプが持久系練習だけを続けると、トップスピードが伸びず、どれだけ距離を踏んでもタイム更新が止まります。つまり、「得意な練習だけを続けること」そのものが、走力向上の天井を自分で作ってしまう原因になります。
マラソントレーニングで特定の筋肉ばかり鍛えた結果、走力が頭打ちになってしまうイメージ
得意な練習だけを続けていた頃、
自分もまさにこの「頭打ち」を経験しました
効率よく速くなるための答えは、とてもシンプルです。苦手なタイプの練習を、あえて取り入れること。 そして、速筋遅筋をバランスよく鍛えること。これこそが、サブスリー、そしてフルマラソン後半でも失速しない走力を完成させる、最も重要な土台になります。

速筋・遅筋・中間筋の役割と、速筋を中間筋に変える方法

サブスリーを目指す上で、「どんな筋肉を、どう育てるか」を理解することは非常に重要です。まずは、筋肉の基本的な役割を整理しましょう。

速筋は、短時間・高出力の動きに強く、スピード練習やダッシュで主に使われます。遅筋は、長時間・低強度の動きを得意とし、フルマラソンの後半を支える重要な筋肉です。そして中間筋は、速筋と遅筋の両方の性質を兼ね備えた筋肉です。この中間筋こそが、「スピードを維持したまま、最後まで粘れる走り」を可能にします。
バナナぴろし
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スピードタイプが行うトレーニング

スピードタイプの方は、得意な速さに加えてスタミナを補う必要があります。おすすめなのが、芝生ランニングです。不整地をゆっくり走ることで、遅筋が自然に刺激されます。

スタミナタイプが行うトレーニング

スタミナタイプの方は、持久力に加えてトップスピードを引き上げる必要があります。そこで効果的なのが、下り坂ダッシュです。この練習により、速筋が強く刺激されます。

中間筋を増やす効果的なトレーニング方法

中間筋は、サブスリーを狙うランナーにとって最重要とも言える筋肉です。速筋が進化した形とも言われ、持久力とスピードを同時に高めてくれます。

速筋を中間筋に変化させるためには、下り坂ダッシュレペテーション高強度インターバルトレーニングが効果的です。これらを適切に組み合わせることで、「スピードが落ちないスタミナ」が身についていきます。自分の筋肉タイプを理解し、足りない要素を補うトレーニングを選ぶこと。それが、最短距離で速くなるための、最も確実な方法です。

遅筋を最大化する坂道ジョグ|フルマラソン向けスタミナ強化法

フルマラソン後半で失速しないために、最も重要なのが遅筋をどう育てるかです。ここでは、バナナぴろし自身が実践し、スタミナ向上をはっきり実感できたトレーニング方法を紹介します。

遅筋が優れているランナーは、いわゆる「スタミナが切れない脚」を持っています。その理由は、体内に蓄えられた脂質をエネルギーとして効率良く使えるからです。遅筋を鍛えることで、筋肉は太くなり、燃費は良くなり、長時間安定した出力を維持できるようになります。これこそが、フルマラソンに必要な能力です。
ナップル博士
優れた遅筋を持つ人の生活を調べると、重い荷物を背負って早朝から夕方まで山道を歩き続ける人がいた。長時間、低強度で動き続ける――ここにヒントがあるのじゃ。そこでバナナくんが行き着いたのが「坂道ジョギング」。派手さは無いが、遅筋を鍛えるには非常に効果的な練習なのじゃよ。
坂道ジョギングで遅筋を鍛えるため、上り下りを繰り返し走るバナナぴろしのトレーニング風景
実際に取り入れて効果を実感した、
遅筋強化のための坂道ジョギング
坂道ジョギングは、上りと下りを交互に繰り返すトレーニングです。速筋を極力使わず、遅筋に長時間刺激を入れ続けられるのが最大の特徴です。具体的には、坂道を登り、ジョギングで下り、これを繰り返して合計10km程度行います。
  • 遅筋がしっかり鍛えられる
  • スタミナが大きく向上する
  • 真下着地が身につく
  • 自然とフォーム矯正になる
  • メンタルも同時に鍛えられる
スピードはジョグで十分です。無理に速く走る必要はありません。続けていくと、上り坂が徐々に楽に感じられるようになります。

最も重要なのは、速筋を動員しないペースで、長時間動き続けること。これにより、遅筋が脂質をエネルギーとして使う能力が高まり、持久力が飛躍的に向上します。実際にこの練習を取り入れてから、心拍数の上昇が抑えられ、フルマラソン後半の粘りが明らかに変わりました。スタミナを本気で伸ばしたい方には、ぜひ一度試してほしいトレーニング方法です。

サブスリー達成の核心|均等なトレーニングで走力を完成させる

ここまで解説してきた通り、サブスリーを達成するためには、速筋・中間筋・遅筋を偏りなく育てることが欠かせません。バナナぴろしがサブスリーランナーになれた理由も、特別な才能ではなく、トレーニングを均等に積み上げたことにあります。実際に行っていたのが、次の6つの練習です。
  • ① 芝生ランで下地をつくる(フォームと基礎筋力)
  • ② 下りダッシュで速筋を強化する
  • ③ 上りジョグで遅筋を徹底的に鍛える
  • ④ 閾値走で乳酸性閾値を引き上げる
  • ⑤ インターバルでVO2MAXを強化する
  • ⑥ ロング走でフルマラソン耐性を高める
これらをどれかに偏らせることなく、バランスよく取り入れることで、走力が一つずつ噛み合っていきました。サブスリーを狙う大会まで、あと5ヶ月。バナナぴろしは、この6つの練習を1週間のルーティンとして組み込み、淡々と、しかし確実に積み上げていきました。

重要なのは、「今日はどれをやるか」ではなく、「すべてを、長期的にやり切ること」です。次回は、このトレーニングを具体的にどう1週間へ落とし込んだのか、実例を交えて詳しく解説します。
▶ 次の話:第47章「サブスリーを本気で目指すなら知っておきたい|決心と決断の決定的な違い」

バナナぴろし
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りんごちゃん
得意な練習だけだと天井がくる。だから速筋・遅筋・中間筋を均等に。芝生で下地、下りで速筋、坂道ジョグで遅筋…って、全部つながってるんだね!

バナナぴろし
そう。6つの練習を「どれか」じゃなく「すべて」やり切る。これがサブスリーの設計図なんだ。次回は、この6つを実際にどう1週間のルーティンへ落とし込んだか――そして走る前に必要な「決心と決断の違い」の話。お楽しみに!

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筆者

バナナぴろし

著者プロフィール:バナナぴろし

「10km75分」から「2時間49分35秒(サブエガ)」へ。

昭和49年生まれ。2017年1月、40代からランニングを開始。当初は10kmを走るのに75分かかる状態でしたが、独自の「芝生ランニング」を中心としたトレーニング理論を確立し、劇的な記録更新を達成しました。

  • 2年11ヶ月でサブスリー達成(2:58:08)
  • さらに1年4ヶ月でサブエガ達成(2:49:35)

現在はフルマラソンにとどまらず、ウルトラマラソンやトレイルランニングにも挑戦中。机上の空論ではない「実体験に基づいた効率的な練習法」を届けるべく活動しています。

【自己ベスト・実績】
フルマラソン 2時間49分35秒(サブエガ)
ハーフマラソン 1時間18分47秒
10km 35分33秒
5000m 17分22秒

SNS合計フォロワー 10,000人超

X(Twitter): 6,500人 | Facebook: 3,600人

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