ウルトラ100kmから3週間で詰め込んだ106kmの中身を分析したよ。
りんごちゃん
バナナぴろし、マラソンの練習って「1週間にどれくらい走ればいいの?」ってずっと疑問なんです。距離が多ければ多いほど速くなるんですか?
バナナぴろし
いい質問だね。実はこの1週間、バナナぴろしは週間106.81km・14回も走ったんだ。でも大事なのは距離そのものより「その106kmの中身=強度の配分」なんだよ。今日はCOROSのデータで丸ごと振り返ってみるよ。
りんごちゃん
ええっ!? 1週間で106km!? ウルトラ100kmを走り終えてまだ3週間しか経ってないのに……そんなに走って大丈夫なんですか?
ナップル博士
そこが面白いところじゃ。トレーニングはな、料理の「火加減」に似ておる。強火(高強度)ばかりでは鍋が焦げ付くし、弱火(低強度)ばかりでは火が通らん。理想は弱火8割・強火2割の「80/20の法則」。今週のバナナぴろしの鍋が、はたしてどんな火加減だったか……データを覗いてみるのじゃ。
バナナぴろし
まさにそこがこの記事のキモなんだ。週間106kmという「量」と、心拍ゾーン分布が示した「質」の両面から、この1週間を正直に分析していくよ。ここから詳しく紹介していくね。
野辺山100kmウルトラからわずか3週間。この6月1日〜7日の1週間で、バナナぴろしは合計106.81km・14回・トレーニング負荷(TL)1473を積み上げました。
実業団やエリート選手が強化合宿で行うレベルのボリューム。でも本当に見るべきは距離ではなく「強度の配分」です。
この記事では、COROSの週間データで7日間を丸ごと振り返り、各曜日の練習を連載の各回へリンクしながら、サブエガ返り咲きへ向けた走り込みの中身を正直に分析していきます。
週間106.81km・TL1473|ウルトラ3週間後に詰め込んだ7日間の全データ
まずは1週間の総量から。COROSがはじき出した数字がこちらです。所要時間9時間41分、距離106.81km、トレーニング負荷(TL)は1473、走行回数14回、累積上昇1178m。1日あたりに平均すると距離17.80km・負荷246TLという計算になります。
100kmウルトラを走り終えてまだ3週間。その身体でこのボリュームを「足の痛みを訴えずに」やり切れたのは、これまで積み上げてきた耐久性(Durability)の証だと感じています。
ただ、TL負荷の棒グラフを見ると一目瞭然で、火曜と金曜以外は毎日が高い棒。負荷が抜けきる前に次の刺激を入れ続けた1週間でした。
それ以外は連日ハイロード。日曜のクロカン30kmが最大の棒だ。
月→日の「点と線」|坂道・540m・27kmセット練・クロカン30kmの連結
単発で見ればただの練習でも、月曜から日曜まで「点」と「点」を線でつなぐと、いかに過酷なセット練習になっていたかが見えてきます。各曜日の詳細は、連載のそれぞれの回にまとめてあります。こうして並べると、水曜のVO2maxインターバルで糖を枯らした翌日に木曜の27km、土曜の芝生走の張りを抱えたまま日曜にクロカン30km、と「強い刺激の翌日にロング」を繰り返すバック・トゥ・バックの連続だったのが分かります。
救いだったのは金曜の完全休養。ここを1日挟めたことが、週末2連戦をなんとか足の痛みなしで走り切れた最大の理由でした。
火曜と金曜で意図的に谷を作っているのが見て取れる。
バナナぴろし
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閾値心拍ゾーン分布が示す80/20の法則|低強度37%という生理学アラート
ここがこの週で最も注目すべきデータです。COROSの閾値心拍ゾーン分布(週平均心拍140bpm)を見ると、負荷がどのゾーンに溜まっていたかが一目で分かります。マラソントレーニングで怪我をしにくい黄金律が、いわゆる「80/20の法則(ポラライズド・トレーニング)」です。全体の80%を低強度(リカバリー+有酸素持久)に、残り20%を高強度(閾値以上)に割り振る考え方ですね。
ところがバナナぴろしの今週は、低強度がリカバリー2%+有酸素持久35%の合計37%しかなく、中〜高強度が63%。理想とは真逆の、上下がひっくり返った配分になっていました。
面白いのは、朝ジョグ(キロ6分)も木曜の27km(キロ5分20秒)も「ゆるジョグのつもり」で走っていたこと。それでも低強度の割合がここまで少ないのは、連日の疲労と暑さで、本人の体感はジョグでも心臓にとってはLTレベルの中強度負荷になっていたからです。
これは疲労ばかりが溜まって超回復が追いつかない、いわゆる「ジャンクマイル」に片足を踏み入れかけているサイン。正直に受け止めるべきアラートでした。
中〜高強度が63%。80/20の理想とはちょうど逆の配分だった。
この負荷を“サブエガエンジン”に変える|怪我を避ける積み上げの考え方
データは「強度が高すぎる」と警鐘を鳴らしている──これは正直に認めます。だからといってバナナぴろしは、走り込みの手を緩めるつもりはありません。サブエガ返り咲きには、この負荷に耐えられる身体そのものを作る必要があるからです。ポイントは「距離を削る」ことではなく、高すぎる強度の配分を整えること。同じ106kmでも、中身を変えれば怪我のリスクは大きく下げられます。
- 低強度を“本当に”低強度で走る──朝ジョグや回復走はキロ6分でも心拍が上がっていた。意識して心拍130bpm以下に抑え、80/20の「80」を取り戻す。
- 完全休養日を武器にする──今週の金曜オフが週末2連戦を救ったように、ランオフは逃げではなく戦略。週に1〜2日は迷わず入れる。
- ポイント練習は“線”で組む──インターバルの翌日にロング、という連結は鍛える意味がある。ただし谷(回復)とセットで設計する。
筋肉は、ハードに追い込んだ瞬間ではなく「追い込んだ後に休ませた時」に強くなります。この週の106kmという凄まじい刺激を、ちゃんと“サブエガエンジン”へ変換するために、強度の配分だけは賢く整えていく。
量は落とさない。けれど、低強度は低強度で、休む日は休む。52歳でサブエガに返り咲くための走り込みは、まだまだ続きます。
バナナぴろし
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りんごちゃん
なるほど〜!「たくさん走る」よりも「強度の80/20を整える」ことが大事なんですね。同じ距離でも中身でこんなに変わるなんて、目からウロコでした!
バナナぴろし
そういうこと。週間106kmは数字としては立派だけど、本当に価値があるのは「低強度を低強度で走り、休む日はしっかり休む」設計ができた時なんだ。量は落とさず、配分だけ賢く整える。バナナぴろしのサブエガ返り咲きへの走り込みは、これからも全力で続けていくよ!
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