りんごちゃん
バナナぴろし
りんごちゃん
ナップル博士
ナップル博士2026年は、人気のマラソン大会が申し込み開始から数日で満員になるニュースが続きました。さいたまマラソン2027は一般エントリーの3日目に、静岡マラソン2027は2日目に定員に達しています。「マラソンブームが戻ってきた」と感じている人も多いと思います。
一方で、コロナの時期には大会の中止が相次ぎ、その後も定員割れや大会の終了が話題になりました。ブームは本当に再燃したのか。この記事では、笹川スポーツ財団の「ランニング人口」と、アールビーズスポーツ財団の「フルマラソン完走者数」という2つの公的な数字を並べて、増えているもの・減っているものを分けて見ていきます。
- マラソンブームは再燃したのか(結論と数字の一覧)
- さいたま・静岡の締め切りは、どれくらい早くなったのか
- ふだん走る人は、コロナ前より増えたのか減ったのか
- 増えているのは誰か(大会でフルを走る人・20代)
- 満員の大会と、定員割れ・終了する大会の違い
- コロナの前後で、私の出走数がどう変わったか
結論|マラソンブームは「大会でフルを走る人」だけが戻った
先に結論です。マラソンブームは半分だけ戻っています。大会でフルマラソンを完走する人はコロナ前の9割まで戻り、20代は過去最多になりました。一方で、年に1回でも走る人の数は、2020年をピークに減り続けています。
※ランニング人口=笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」。完走者数=アールビーズスポーツ財団「全日本マラソンランキング2025」(同じ人が何回完走しても1人と数える)。年度は4月〜翌3月。
つまり、「走る人が増えたから大会が満員になった」のではありません。走る人の全体は減っているのに、大会でフルを走る人は戻り、その人たちが人気の大会に集まっている。これが「申し込み開始から数日で満員」の正体に近いと考えられます。
りんごちゃん
ナップル博士さいたま・静岡が満員になるまでの日数|一般エントリー2〜3日目

まず、「数日で満員」が本当かを、大会の公式発表で確かめます。
※さいたま市の発表(2026年7月21日)と静岡マラソン公式サイトのお知らせより。参加料は国内在住の一般の部。
さいたま市の発表では、市民などの優先エントリー(7月1日〜)から数えて18日での定員到達は、大会が始まってから最速で、前回より大幅に早まったとしています。8kmの部も、受付開始から5日で埋まりました。静岡マラソンは、受付開始の翌日には「定員に達したため受付を終了」のお知らせが出ています。
私自身、静岡マラソン2027を目標レースにしていましたが、エントリーできませんでした。つくばマラソンも申し込みのクリック合戦に負けています。「申し込めば出られる」時代ではなくなった、というのは実感として本当です。
バナナぴろし
りんごちゃんランニング人口は758万人|2020年から約300万人減った
では、走る人そのものは増えているのでしょうか。笹川スポーツ財団は、2年ごとに「年に1回以上ジョギング・ランニングをした20歳以上の人」の割合と人数を調べています。
※笹川スポーツ財団「ジョギング・ランニング人口」(スポーツライフ・データ2024)より抜粋。
ピークは意外にもコロナ初期の2020年でした。ジムや大会が止まり、ひとりでできる運動として走る人が増えたと考えられます。そこから2年ごとに減り、2024年は758万人。2020年より約300万人少なく、東京マラソンが始まった直後の2008年と同じくらいの水準に戻りました。
中身を見ると、減り方には偏りがあります。
- 女性の20歳代:実施率が2020年の15.8%から2024年は4.9%へ。3分の1以下になった
- 女性全体:推計175万人。20年ぶりに200万人を下回った
- 週1回以上走る人:4.3%(2022年は5.4%)。2010年ごろの水準
- 一方で、男性の40歳代・50歳代は2022年より実施率が上がった
財団は、減った理由として、スマートフォンや動画など運動以外の余暇の選択肢が増えたことに加え、大会の参加費の値上がりや、大会の中止・終了も影響している可能性を挙げています。

バナナぴろし
ナップル博士戻ったのはフル完走者と20代|29歳以下が初めて6万人を超えた
「走る人」は減っていても、「大会でフルを完走した人」は別の動きをしています。アールビーズスポーツ財団の「全日本マラソンランキング2025」(2025年4月〜2026年3月)の数字です。
※アールビーズスポーツ財団の発表(2026年5月21日)より。同じ人が複数回完走した場合はベストタイムの1回だけを数えた人数。
コロナで大会が開けなかった2020年度は、完走者が1万1,198人まで落ちました。そこから5年で30倍以上に戻っています。しかも、増えた分の多くは29歳以下。財団も、世界的に若い人のランニング人気が高まっていて、日本でもその傾向がはっきりしてきたとしています。
ここで、前の章の「女性20歳代の実施率が3分の1に」と食い違うように見えるかもしれません。ランニング人口は「年に1回でも走った人」全体の数で、完走者数は「大会でフルを走り切った人」の数です。なんとなく走っていた若い人は減ったが、本気でフルに挑む若い人は増えた、と読むのが自然です。仲間と集まって走るランニングクラブ(ランニングクルー)が若い人の間で広がっていることも、よく報じられています。
りんごちゃん
ナップル博士満員の大会と定員割れの大会|二極化が進んでいる
大会の数は過去最多でも、すべての大会がにぎわっているわけではありません。数日で満員になる大会がある一方で、定員割れや大会の終了も続いています。
- 松本マラソン(長野県):参加者が減って赤字になり、それを隠す不正まで発覚した(nippon.com 2025年6月の記事より)
- 東北・みやぎ復興マラソン:物価高で開催費用が上がり、2024年大会を最後に終了が決まった(同)
- 参加料の値上がり:東京マラソンは2026年大会で1万9,800円。1万円だった2007年の第1回から約2倍になった(日本経済新聞 2025年10月の記事より)
満員になる大会と、人が集まらない大会は、何が違うのでしょうか。はっきりした統計はありませんが、満員の大会には次のような共通点が見えます。ここは数字ではなく、私の見立てです。
- 日帰りで出られる:さいたま(さいたま新都心駅周辺発着)・つくば(つくばエクスプレス)・静岡(新幹線)。参加料が上がった今、宿泊費まで払う遠征は減らしたい
- 平らで記録が出やすい:自己ベストを狙えるコースに、本気のランナーが集まる
- 大都市の人口に近い:申し込む人の母数がそもそも大きい
反対に、前泊が必要な遠い大会や、起伏が大きく記録を狙いにくい大会は、参加料と宿泊費の両方が重くのしかかります。「ブームかどうか」ではなく「選ばれる大会かどうか」で明暗が分かれている、というのが今の姿だと思います。
バナナぴろし人気の大会に入れなかったら、まだ申し込める春のフルを探す。
私の出走記録【実データ】|2019年12大会→2021年3大会
最後に、市民ランナーひとり分の記録です。手元の記録証とRUNNETの記録で確かめられた大会を、年ごとに数えました(10km・ハーフ・フル・ウルトラ・トレイルを含む)。
※記録証が残っていない大会は数に入っていないので、実際はもう少し多い年があります。
2019年に12大会出ていたのが、2021年・2022年は3大会。4分の1です。走るのをやめたわけではありません。Stravaの記録では、2020年に2,805km、2022年には2,938kmと、むしろ走る距離は増えています。走ってはいたけれど、出られる大会が無かったのです。
2023年からは大会が戻り、出走数も6〜8大会に回復しました。ただ、2019年の12大会には戻っていません。参加料が上がったこと、そして遠征を減らして近くて走りやすい大会を選ぶようになったことが大きいです。統計で見た「大会でフルを走る人は戻ったが、出る大会は選ぶ」という動きを、私自身もそのままなぞっていました。
2026年の秋は、水戸黄門漫遊マラソン(10月25日)・足利尊氏公マラソン(11月1日)・ちばアクアラインマラソン(11月8日)にエントリーしています。どれも申し込みは早めに済ませました。静岡に入れなかった教訓です。
🍌 エントリーが取れたら、当日の準備に2つ
ウェアに安全ピンの穴をあけずにゼッケンを付けられるベルトと、レース中に口にするエネルギージェルです。
💡 まずは練習のロング走で、ジェルを1本だけ試してみる。本番で初めて口にするより安心です。
ゼッケンベルトは、ウェアを着替えてもゼッケンを付け直さなくてよいのが便利です。ジェルは味や固さの好みが人によって大きく違うので、レースの前に練習で何種類か試しておくのがおすすめです。
りんごちゃん
バナナぴろしマラソンブームのよくある質問
マラソンブームは終わったのですか?
「ふだん走る人の数」で見ると、2020年の1,055万人をピークに2024年は758万人まで減っており、広いブームは落ち着いています。一方で、大会でフルマラソンを完走する人は2025年度に34万5,268人とコロナ前の約9割まで戻り、29歳以下は過去最多です。広く浅いブームは終わり、大会に出る人の熱は戻ったというのが実態に近いです。
マラソンブームはいつから始まりましたか?
大きなきっかけは2007年に始まった東京マラソンです。笹川スポーツ財団の調査でも、ジョギング・ランニングの実施率は2008年から上がり始め、2012年には推計1,009万人に達しました。その後、各地で市民マラソン大会が増えていきました。
ランニング人口は減っているのですか?
減っています。年に1回以上走る20歳以上の人は、2020年の10.2%(推計1,055万人)から、2022年は8.5%(877万人)、2024年は7.4%(758万人)です。とくに女性の20歳代が大きく減りました。一方で、男性の40歳代・50歳代は2022年より増えています。
なぜ人気の大会はすぐ満員になるのですか?
大会でフルを走る人が戻ってきたうえで、その人たちが日帰りで行けて記録を狙いやすい大会に集まっているためと考えられます。参加料が上がり、宿泊を伴う遠征を減らす人が増えたことも、近くて走りやすい大会への集中を強めています。さいたまマラソン2027は一般エントリー3日目、静岡マラソン2027は2日目で定員に達しました。
満員の大会にあとから出る方法はありますか?
大会によっては、出られなくなった人から出走権をゆずり受ける公式サービス(RUNNETの「ゆずれ~る」)が使えます。静岡マラソン2027も公式サイトで「ゆずれ~る」が使えると案内しています(受付期間は大会ごとに決まっています)。ほかに、ふるさと納税の寄附者枠やチャリティ枠を設けている大会もあります。どれも大会ごとに条件が違うので、公式サイトで確かめてください。
まとめ|ブームは「広く」ではなく「濃く」戻った
「マラソンブームが戻ってきた気がする」は、大会の申し込みについては本当です。ただし、走る人の全体が増えたわけではありません。大会でフルを走る人の熱が戻り、その人たちが同じ人気の大会に集まっている。だから、申し込みが数日で締め切られるのです。
- 出たい大会は、受付が始まる日時を先に調べて、カレンダーに入れておく
- 入れなかったときのために、同じ時期の別の大会を1つ決めておく
- 出走権のゆずり受け(ゆずれ~る)や、ふるさと納税の枠がある大会もチェックする
最初の一歩として、来年走りたい大会を1つ選び、去年の受付開始日を調べてみてください。人気の大会なら、今年も同じころに始まり、数日で埋まる可能性が高いです。
りんごちゃん
ナップル博士関東で出られる大会を、フル・ハーフ・10km・ウルトラまで並べて比べるならこちら。
参考にした資料
- 笹川スポーツ財団「ジョギング・ランニング人口」(スポーツライフ・データ2024、2025年10月公表)
- アールビーズスポーツ財団「2025年度のフルマラソン完走者は34万5,268人、29歳以下が初めて6万人突破 『全日本マラソンランキング2025』発表」(2026年5月21日)
- さいたま市「『さいたまマラソン2027』のマラソンの部・8kmの部は定員に到達しました」(2026年7月21日発表)
- 静岡マラソン2027 公式サイト(募集要項・お知らせ)
- nippon.com「曲がり角に来た日本のマラソンブーム─急拡大の末に直面した壁」(2025年6月13日)
- 日本経済新聞「市民マラソン復活の兆し 走り出すZ世代、参加料は上昇」(2025年10月13日)




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