今日の3本の実走データから、その効果を解剖していくよ。
前回(第2話)の坂道往復ジョグで脚の土台を整えたので、今日はいよいよ"刺激入れ"。松戸市内で2.3kmレペティション×3本(レスト10分)に挑戦したよ。
狙いは「サブエガ(2時間50分切り)に必要なスピード持久力の限界テスト」。
結果は1本目3'35"/km・2本目3'41"/km・3本目3'45"/kmと見事にビルドダウン…正直に振り返ると1本目を飛ばしすぎたペース配分のミスだった。
この記事では、実走データ・レペの生理学的効果・距離別の使い分け・正しいペース戦略を、ダニエルズ理論をベースに整理していくよ。
2.3km×3本レペティションの実走データ|3'35"→3'41"→3'45"とビルドダウン
まずは今日の3本の実走データを並べてみるよ。設定は「2.3km×3本/レスト10分」、コースは松戸市内のフラットな周回。注目してほしいのは「ペースが落ちているのに心拍は1本ごとに上昇している」という点。1本目は171bpm、2本目177bpm、3本目179bpmと右肩上がり。
これは「同じ強度を維持するのに、より多くの酸素と心臓のポンプ動員が必要になっている=ランニングエコノミーが悪化している」サインなんだ。
気温27℃という条件もあり、心血管ドリフト(暑さで皮膚に血液が逃げ、心拍で補おうとする現象)も重なったと考えられるよ。
スタート直後の脚運びは軽かったけど、その勢いが落とし穴になった。
正直、感覚的にもかなり攻めた1本だった。
ペースは落ちたのに心拍は逆に上がる、典型的なエコノミー悪化のサイン。
脚というより呼吸と心拍が先に上がってきた。
レペティションとは何か|ダニエルズ理論で見る2.3kmの位置づけ
ジャック・ダニエルズの『Daniels' Running Formula』では、トレーニング強度を E(Easy)/M(Marathon)/T(Threshold/LT)/I(Interval/VO2max)/R(Repetition) の5つに分類しているよ。本来のR(レペティション)は、疾走時間を「2分以下=距離にして200m〜600m程度」に制限する練習。狙いは以下の3つ。
- 無酸素性作業能(解糖系)の強化 — 短時間で大きな出力を出す能力
- ランニングエコノミーの改善 — 同じスピードをより少ない酸素消費で出せるようにする
- 速筋繊維(Type II)への刺激 — 瞬発的な推進力の動員
ところが今日やった「2.3km=疾走時間8分30秒」というのは、ダニエルズの定義から見ると純粋なレペではなく、ロング・インターバル(Iペース走)/LT走の分割(クルーズインターバル)に近いハイブリッド刺激になる。
生理学的には2分を超えた時点で「有酸素エネルギー供給がほぼ100%動員」され、心肺機能(VO2max領域)に最大級の負荷がかかる。さらにレスト10分でほぼ完全回復させるため、各本のスタート出力はR(レペ)に近い高さを維持できる、というハイブリッドな効果が得られるんだ。
単なるダッシュではなく「限界出力の維持」を試す究極のテストなんだ。
ダニエルズ式における従来のレペ(無酸素)とロングI(VO2max)の境界線上に位置する高強度刺激だよ。
距離・本数・レスト時間で変わる狙い|ショートレペ/ロングI/変則ロングレペ
レペティションやインターバルは、「疾走時間」と「レスト時間」の比率で狙う効果が全く変わってくるよ。整理するとこんな感じ。ポイントは「レストの目的」で考えること。
- ショートレペの長レスト → 疲労なしで美しいフォームを脳と筋肉に学習させる
- ロングIの短レスト → 心拍が下がりきる前に再び心臓のポンプを限界稼働させる
- 変則ロングレペの10分 → クレアチンリン酸を全回復させ、血中乳酸を一度除去してから次の高出力に臨む
つまり今日の2.3km×3本は、「LTを超えるペースで2km以上を維持できるか」を、ほぼフレッシュな状態で3回テストする練習。サブエガを狙う上で「後半1.5km以降の地獄の乳酸滞留状態に耐える能力」を鍛えるのに直結するんだ。
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ビルドダウンを防ぐペース戦略|1本目を抑えて3本目を上げる
今日の最大の反省点は、ズバリ「1本目を飛ばしすぎたペース配分のミス」だった。1本目3'35"/kmは設定よりも明らかに突っ込んだペース。気持ち良く走れた分、2本目以降の出力低下を自分で招いてしまった。
レペは「崩れたフォームで走ると脳と筋肉が非効率な走り方を学習してしまう」のが最大のリスク。コスパが落ちるどころか、マイナス効果になりかねないんだ。
正しいアプローチは「イーブン、またはビルドアップで終える」設定にすること。具体的にはこう。
- 1本目:3'45"/km(LTペース)でフォームを丁寧に作る
- 2本目:3'41"/km へ少し上げる
- 3本目:3'35"/km(VO2maxペース)でフィニッシュ
こうすれば最後までフォームを維持したまま最大の刺激を得られる。さらに次回への改善ポイントとして、
- レスト10分をアクティブに使う:完全停止せず、2〜3分歩く→5分キロ6〜7分の超軽ジョグ→2分動的ストレッチ、で乳酸循環を促す
- 心拍120bpm以下を再スタート基準にする:時計の「10分経過」ではなく心拍計を見て次の本数へ
この2つを徹底するだけで、3本目のタレが大きく改善するはず。次回は「ビルドアップ・レペ」で再チャレンジしてみるよ。
次回はこの右側の戦略で組み直すよ。
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