LSDの効果とやり方|ペース・時間・心拍の目安と失敗しないコツ

りんごちゃん りんごちゃん
LSDってゆっくり長く走るだけですよね? そんなので本当に速くなるんですか?

ナップル博士 ナップル博士
LSDは速くなる練習ではなく、長く走り続けられる体を作る練習じゃ。脂肪を燃料として使う力や、脚の土台を育てる。フルマラソンの後半を支える部分じゃな。

バナナぴろし バナナぴろし
ただ、俺は走り始めのころLSDや距離走ばかりでスピード練習を避けてたんだ。土台はできたけど、それだけじゃ伸び悩んだよ。

LSD(Long Slow Distance=ロング・スロー・ディスタンス)は、レースペースよりかなりゆっくりのペースで、長い時間走り続ける練習です。キツさはほとんどありませんが、長く走るための体の土台を作るうえで欠かせない練習です。

この記事では、LSDの効果・ペース・時間・心拍の目安を整理します。筆者が27.8kmを平均心拍143で走った実データと、LSDばかりで伸び悩んだ失敗から、効果を出すためのコツもお伝えします。

この記事でわかること
  • LSDとは何か、ジョグ・ロング走との違い
  • LSDで鍛えられること
  • ペース・時間・心拍の目安
  • 27.8kmを心拍143で走った実データ
  • LSDだけに偏ると伸び悩む理由と組み合わせ方

LSDの延長にある「超ロング走」の効果と、19回分の実走データはこちらにまとめています。



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LSDとは|ジョグ・ロング走との違い

LSDは、速さより「時間」を重視する練習です。似た練習と並べると違いがはっきりします。

練習ペース時間・距離主な目的
ジョグ会話ができる30〜60分ほど日々の積み上げ・回復
LSDジョグよりさらにゆっくりでもよい90分〜2時間以上長く走り続ける土台づくり
ロング走(30km走など)レースペースより少し遅い〜近い25〜35kmほどレースの距離に慣れる
ペース走目標ペースで一定10〜20kmほどレースペースの感覚

ポイントは「長い時間、止まらずに動き続けること」。速く走る必要はまったくありません。ゆっくりすぎて物足りないくらいがLSDの正しい強度です。


LSDの効果|長く走るための3つの土台

① 脂肪を燃料として使う力がつく

ゆっくり長く走ると、体は糖質だけでなく脂肪も燃料として使うようになります。この力が育つと、フルマラソンの後半で糖質が減ってきても動き続けやすくなります。

② 長時間の衝撃に耐える脚ができる

2時間走り続けると、脚は何千回もの着地を受け止めます。ゆっくりのペースで、その回数に慣らしていくことで、後半でも潰れにくい脚になります。

③ 心肺と血流の土台が育つ

低い強度で長く動き続けると、筋肉に酸素を届ける毛細血管や、エネルギーを作るミトコンドリアが育つと考えられています。速い練習をこなすためのエンジンの土台です。

ナップル博士 ナップル博士
LSDはじっくり煮込むカレーのようなものじゃ。強火では作れん。時間こそが調味料なのじゃよ。


やり方|ペース・時間・心拍の目安

ペース会話ができるゆっくりのペース。フルのレースペースより1km1分以上遅いことも普通
時間90分から始めて、2時間〜2時間半へ伸ばす
心拍息が上がらない範囲。途中で心拍がじわじわ上がるならペースを落とす
頻度週1回が目安(週末など時間がとれる日)
補給90分を超えるなら水分とエネルギーを持つ

距離ではなく「時間」で決める

LSDは「◯km走る」より「◯分走る」で決めるほうが失敗しません。距離で決めると、つい速く走って早く終わらせたくなるからです。2時間と決めたら、ペースは気にせず2時間動き続ける——これで十分です。

途中で歩いても、止まらなければOK

走り慣れていないうちは、途中で歩きを入れても構いません。筆者は60km走で3kmごとに1分歩く形を取り入れて、19回すべて完遂しました。大事なのは長い時間、体を動かし続けることです。

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🍌 LSDの補給を自分で持つための2点
90分を超えるLSDでは、水分とエネルギーを自分で持つと後半までペースが崩れません。飲み終えると小さく畳めるソフトフラスクと、少しずつ摂れるジェルの組み合わせが便利です。

実走データ|27.8kmを平均心拍143で走った日

筆者が仕事帰りに走った27.8kmのイージーペースのロングジョグの記録です。LSDと同じく、心拍を上げすぎずに長く走ることを狙いました。

距離・時間27.80km・2時間24分57秒
平均ペースキロ5分09秒
心拍平均143bpm・最大159bpm(5kmごとの区間平均はすべて150未満)
有酸素TE(Garmin)4.2(大幅に改善)/無酸素TE 0.0
心拍ゾーン有酸素持久ゾーン61%・リカバリー39%
区間距離平均ペース平均心拍
15.00km5'18137
25.00km5'09146
35.00km5'17143
45.00km5'06142
55.00km5'04146
62.80km4'52148

無酸素TEが0.0ということは、最後まで心拍を上げすぎなかった証拠です。終盤にペースが少し上がっていますが、心拍は140台のまま。頑張ったのではなく、体が温まって自然に上がっただけでした。

キロ5分09秒は筆者の走力でのイージーペースです。ペースの数字ではなく「心拍を上げずに長く走れているか」を自分の基準にしてください。記録の全体は帰宅ラン27.8kmの実走記録にあります。

りんごちゃん りんごちゃん
有酸素TEが4.2も出てるのに、無酸素は0.0……! ゆっくりでも、ちゃんと効いてるんですね。


失敗しないコツ|LSDだけに偏らない

LSDばかりでは速くならない

筆者は走り始めて2年ほど、LSDや距離走ばかりで、スピード練習を避けていました。土台はできましたが、フルマラソン距離の練習で途中棄権が続き、伸び悩みました。そこで200mのインターバルを始めたのが転機です(初めての200mインターバルは4本で撃沈)。

LSDで作るのは「燃費」、インターバルで作るのは「エンジン」です。どちらか片方だけでは速くなりません

1週間の組み合わせ例

曜日内容
ポイント練習(インターバル or 閾値走)
水・木ゆっくりのジョグ
土 or 日LSD 90分〜2時間
その他休養

練習の強度ごとのペースはEペース・Tペース・Iペース・Rペースの決め方で確認できます。LSDはもっとも楽なEペースの範囲で行う練習です。

ペースが上がりすぎないようにする

LSDでいちばん多い失敗はだんだん速くなってしまうことです。仲間と走ると、話しながらペースが上がりがちです。心拍計やウォッチで上限を決めておくと、狙いどおりの強度に収まります。


LSDに関するよくある質問

LSDはどのくらいのペースで走ればいいですか?

会話ができるゆっくりのペースが目安です。フルのレースペースより1km1分以上遅くても構いません。息が上がる、心拍がじわじわ上がり続けるなら速すぎます。

LSDは何分走ればいいですか?

90分から始めて、2時間〜2時間半へ伸ばすのが目安です。距離より時間で決めると、ペースが上がりすぎる失敗を防げます。

LSDの途中で歩いてもいいですか?

止まらずに動き続けていれば歩いても構いません。筆者は60km走で3kmごとに1分歩く形を入れ、19回すべて完遂しています。

LSDとジョグは何が違いますか?

大きな違いは時間の長さです。ジョグは30〜60分ほどの日々の練習、LSDは90分以上を目安に長く走る練習です。ペースはどちらもゆっくりで構いません。

LSDだけで速くなりますか?

LSDだけでは頭打ちになります。LSDが作るのは長く走る土台です。スピードを上げるには、週1回のインターバルや閾値走と組み合わせてください。

LSDの頻度はどのくらいですか?

週1回が目安です。強度は低いものの時間が長いので、脚にはそれなりの疲労が残ります。翌日はジョグか休養にしてください。


まとめ|LSDは「燃費」を作る土台の練習

LSDとはゆっくり長く(90分〜2時間以上)走り続ける練習
効果脂肪を使う力・長く走れる脚・心肺の土台
ペース会話ができる速さ。物足りないくらいが正解
決め方距離ではなく時間で決める
筆者の例27.8km・キロ5分09秒・平均心拍143・有酸素TE4.2
注意LSDだけに偏らず、週1回のスピード練習と組み合わせる

LSDはキツくないのに効く、長く走るための土台の練習です。コツは時間で決めて、心拍を上げないこと。そしてスピード練習と組み合わせることで、はじめてレースの結果につながります。

りんごちゃん りんごちゃん
今週末、まずは90分ゆっくりから始めてみます!

バナナぴろし バナナぴろし
ゆっくりを我慢できる人ほど、後半に強くなるよ。

LSDで土台ができたら、次は「疲れてから上げる」ビルドアップ走で後半の粘りを鍛えましょう。



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