フルマラソンの回復は年齢で遅くなる?52歳が論文で調べた回復期間と食事

※この記事はPR(楽天アフィリエイトを含みます)。
バナナぴろしバナナぴろし
フルマラソンの2日後に10kmの帰宅ランをしたんだけど、脚が重たい。最後のウインドスプリントも、ぜんぜん速度が出なかった……。
りんごちゃんりんごちゃん
え、筋肉痛?
バナナぴろしバナナぴろし
筋肉痛はないんだ。なのに全体が重い。昔はこんなことなかったのに。練習不足もあるけど、52歳で回復力が落ちたのかな。
りんごちゃんりんごちゃん
回復って、速い人ほど早いの? それとも年齢で決まるの?
ナップル博士ナップル博士
よい問いじゃ。20代から70代まで、年齢で回復を比べた論文を集めてみたのじゃ。

フルマラソンのあとの「筋肉のダメージ」と「筋力の戻り」は、年齢で大きくは変わりません。若い人と年上の人を比べた36本の研究をまとめた分析(2025年)では、筋力の戻りに差はなく、筋肉痛と筋肉の傷を示す血液の数値(CK)は、むしろ若い人のほうが高めでした。年齢で変わるのは「疲れの感じ方」です。40代・50代の選手は、力は同じように戻っているのに、疲れや筋肉痛を強く、長く感じていました。

この記事では、52歳の筆者(バナナぴろし:サブエガ=2時間49分38秒)のフル2日後の10kmのデータと、年齢・走力と回復の関係を調べた論文をまとめます。最後に、回復を助ける過ごし方と食事を、論文の数字つきで紹介します。

フルマラソンの回復と年齢(結論)
  • 筋力の戻りは年齢で差がない:36本の研究のまとめ(Fernandes ほか 2025)
  • 筋肉痛・CKはむしろ若い人が高め:年上ほどダメージが大きい、とは言えない
  • 年齢で変わるのは「感じる疲れ」:45歳・55歳の選手は、力が戻っていても疲れ・筋肉痛を強く感じた
  • サブ3かサブ4かでも決まらない:速い人ほどCKが高い研究も、遅い人ほど高い研究もある。大きいのは練習で脚が慣れているか
  • 年をとると、たんぱく質は1食に多めに:筋肉を作るのに必要な量が、70代は20代の約1.7倍(体重あたり)
  • 2日後からの軽いジョグはOK:48時間後から走った人のほうが、4日後のジャンプ力がよかった
この記事でわかること
・52歳がフル2日後に走った10kmのデータ
・年代ごとに見た回復の研究(20代・40代・50代・70代)
・サブ3とサブ4でダメージは違うか
・フルマラソンの回復期間の目安
・回復を助ける過ごし方(休む・走る・寝る)
・回復を助ける食事(たんぱく質の量・タルトチェリー)

52歳のフルマラソン2日後|10kmの帰宅ランで脚が重かった

筆者は2026年10月25日(日)に水戸黄門漫遊マラソンを3時間31分で走りました(水戸の記録)。足首のけがが明けたばかりで、ペースはキロ5分前後です。そのあとの3日間はこうでした。

日したこと体の感じ
10/25(日)レース当日フルマラソン(3時間31分)→ スーパー銭湯 → たんぱく質をとって早めに寝る―
10/26(月)翌日有給休暇をとってランオフ筋肉痛なし
10/27(火)2日後10kmの帰宅ラン(ジョグ)+最後にウインドスプリント脚が全体的に重い。けがをした場所が少しむくんでいる感じ
COROSアプリの記録画面。距離10.41km、運動時間1時間04分32秒、平均ペース6分12秒、平均心拍149、トレーニング負荷64
フル2日後の10km(COROS)。平均6'12"/km・平均心拍149。
kmペース(/km)平均心拍
17'28"132
26'03"149
36'15"154
46'06"166
56'23"138
66'11"157
76'18"147
86'11"144
95'58"155
105'50"155
ウインドスプリント(0.20km)3'34"(43秒)164
合計 10.41km1時間04分33秒・平均6'12"150
COROSアプリのラップ詳細。1kmごとのペースと心拍。最後の0.20kmは3分34秒ペース
ラップ。9〜10kmで5'50"台まで上げ、最後に200mのウインドスプリント。

ジョグのペースはキロ6分台、心拍は平均149です。最後の200mのウインドスプリントは、キロ3分34秒のペースまでしか上がりませんでした。筋肉痛はないのに、脚が全体的に重い。これが今回の悩みです。

バナナぴろしバナナぴろし
40代半ばで初めてフルを走った時と、サブスリーを取った時は、次の日ロボットだった。階段がキツかったな。今は走り込んでいる体だから、筋肉痛は出ない。そのかわり、全体が重いんだ。
りんごちゃんりんごちゃん
昔は筋肉痛、今はだるさ。痛いところが変わったんだね。

フルマラソンの回復は年齢で遅くなる?|年代別に見た研究

「年をとると回復が遅い」とよく言われます。けれど、論文を見ると、話はもう少し細かくなります。フルマラソンそのもので20代から60代を10歳ずつ比べた研究は、見つけられませんでした。そこで、年齢のちがう人に同じ運動をしてもらい、回復を比べた研究を年代ごとに並べます。

年代研究分かったこと
20代 と 40代Markus ほか(2022):市民ランナー・トライアスリートの男性 各14人(平均26歳・44歳)。下り坂を60分走るCK・筋肉痛・筋力のどれも、2日後までの回復に差はなかった。CKの上がり方は若いほうが大きめ
20代 と 40代Fell ほか(2008):よく鍛えた自転車選手 各9人(平均24歳・45歳)。3日続けて30分のタイムトライアル記録は両方とも落ちなかった。でも40代は、筋肉痛・疲れ・「回復していない感じ」が3日でどんどん強くなった
50代Borges ほか(2018):マスターズの自転車選手(平均55.6歳)と若い選手。高強度インターバル体の回復の速さは同じ。48時間後の疲れと筋肉痛は50代のほうが強かった
70代 と 20代Moore ほか(2015):健康な男性(平均71歳・22歳)。たんぱく質を1回とったときの筋肉の合成筋肉を作るのに必要なたんぱく質が、70代は体重1kgあたり0.40g、20代は0.24g(約1.7倍)
30代 と 50代Jastrzębski ほか(2015):100kmを走った市民ウルトラランナーの男性14人を年齢で2組に反対の結果。75km地点とレース24時間後の肝臓の数値とLDH(筋肉の傷の数値のひとつ)は、年上の組のほうが高かった。ただし100kmと長く、人数も少ない
年齢全体Fernandes ほか(2025):若い人と年上の人を比べた36本の研究のまとめ筋力の戻りは差なし。筋肉痛とCK(24時間後)はむしろ若い人のほうが高め。結論は「年をとっても、運動による筋肉のダメージは大きくならない」
※CK(クレアチンキナーゼ)は、筋肉の傷で血液に出てくる酵素です。マラソンの翌日にいちばん高くなります。研究はどれも人数が少なく、マラソンではなく下り坂走・自転車のものが多いことに注意してください。
左は若い頃のバナナぴろしが階段の手すりにつかまってロボットのように下りている。右は今のバナナぴろしが階段は普通に下りられるが、全身がだるそうにしている
昔は「筋肉痛でロボット」、今は「痛くないけど重い」。
ナップル博士ナップル博士
まとめると、筋肉そのものの回復は、年をとってもそれほど遅くならない。変わるのは、疲れを感じる強さと長さなのじゃ。
バナナぴろしバナナぴろし
力は戻っているのに、重く感じる……。まさに今日の俺だ。

40代・50代の選手が疲れを強く感じる理由は、まだはっきりしていません。Borges ほかは、「回復していない感じ」が長く続くと練習が続けにくくなる点を心配しています。年上のランナーの研究では、年齢そのものよりふだんの運動量の差のほうが大きい、という指摘もあります(Borges ほか 2016 のまとめ)。

サブ3とサブ4でダメージは違う?|走力と回復の研究

では、速いランナーは回復も早いのでしょうか。調べてみると、研究によって結果が反対でした。

研究分かったこと
1979年ボストンマラソンの研究(1980年発表):15人レース24時間後のCKは、速くゴールした人ほど高かった(速い人は強く走ったぶん傷も大きい)
Haibach・Hosler(1985):21人CKはレース前の2〜3倍に。いちばん上がったのは遅い人で、「練習が足りない・体力が低い人ほど筋肉の傷が大きい」と考えられた
Del Coso ほか(2013):市民ランナー40人(気温27℃のフル)最初の5kmからゴールまでにペースが15%以上落ちた人は、落ちなかった人よりレース直後のミオグロビンとLDH(筋肉の傷の数値)が高かった。速さより「後半の失速」がダメージと結びついていた
Warhol ほか(1985):40人の筋肉を調べたレース後1〜3日は筋線維の傷とむくみ。傷の修復は3〜4週間かけて進んだ

速いか遅いかより、効いているのは「その距離を走る練習をしてきたか」です。筋肉は、同じ種類の負荷を一度受けると、次は傷つきにくくなります。初フルやサブスリーを取ったレースのような「限界の走り」では、慣れない負荷がかかるので、翌日はロボットになります。

バナナぴろしバナナぴろし
今回の水戸はキロ5分前後。走り込んできた体で、余裕のあるペースだったから、筋肉痛が出なかったんだと思う。
りんごちゃんりんごちゃん
じゃあ、なんで重いの?
ナップル博士ナップル博士
筋肉痛がなくても、筋肉の中の傷の修復は何週間も続くのじゃ。それに、けがの場所がむくんでいるのも、まだ修理中のサインかもしれん。

フルマラソンの回復期間の目安|筋肉痛・CK・筋力・筋肉の傷

見るもの戻るまでの目安出典
筋肉痛翌日がピーク。3日ほどで戻るマラソン後の研究(Gries 2015)
CK(筋肉の傷の数値)翌日がピーク。数日は高いままGries 2015・Markus ほか 2022
筋力1週間休んでも戻りきらないことがあるSherman ほか(1984)
筋肉の中の傷3〜4週間かけて修復Warhol ほか(1985)

筋肉痛が消えても、筋肉の中はまだ修理中です。筆者のように「痛くないのに重い」のは、珍しいことではありません。レース翌日の具体的な過ごし方は、別の記事にまとめています。



回復を助ける過ごし方|翌日は休む、2日後から軽く走る

すること根拠ポイント
翌日は休む筋肉痛とCKは翌日がピーク筆者も翌日は有給でランオフ
2日後から軽いジョグMartínez-Navarro ほか(2021):フル完走者64人。48・96・144時間後に40分の軽いランをした人は、4日後のジャンプ力が休んだ人よりよかった(108%対101%)。血液の数値に差はなし強さは「会話ができるくらい」。息が上がるペースにしない
走れないならウォーキングか休むHernando ほか(2022):同じ設計で腎臓の数値を見ると、エリプティカル(クロストレーナー)の人だけ戻りが遅かったジムのマシンなら回復になる、とは限らない
よく寝る寝ている間に体は修理される筆者はレース当日は早めに寝る
数字で決める年上ほど「感じる疲れ」が強く出る(Fell・Borges)感じ方ではなく、ペースと心拍で決める

ただし、2〜3日は走らずに休み、ジョグは4日目以降からと勧める案内も多くあります。脚を引きずる・階段が痛いうちは、走らずに歩くか休むのが安全です。2日後のジョグは、痛みがなく、会話できるペースで走れるときだけにしましょう。

今回の筆者は、2日後のジョグで平均心拍149でした。ジョグにしては心拍が高めで、体がまだ回復しきっていないことは数字にも出ています。こういう日は、ウインドスプリントで速度が出ないのも当たり前です。無理に上げなくて大丈夫です。

バナナぴろしバナナぴろし
「重い」だけで決めると、休みすぎたり、走りすぎたりする。心拍を見て、高い日はジョグだけにしよう。

回復を助ける食事|たんぱく質の量とタルトチェリー

食べるもの目安根拠
たんぱく質(1日)体重1kgあたり1.4〜2.0g国際スポーツ栄養学会(ISSN)2017
たんぱく質(1食)若い人:体重1kgあたり0.25g(20〜40g)を3〜4時間おきに
年上の人:体重1kgあたり0.4gを目安に多め
ISSN 2017・Moore ほか(2015)
炭水化物ごはん・パン・麺で、使い切ったエネルギーを戻す筋肉の材料と燃料の両方が要る
タルトチェリーレースの5日前から2日後まで毎日Howatson ほか(2010):市民ランナー20人。筋力の戻りが早く、炎症の数値(IL-6・CRP)が低かった。CKなどの差はなし

たとえば体重60kgなら、1日のたんぱく質は84〜120gです。1食の目安は、若い人なら15g、50代なら24gくらいになります。卵1個に約6g、鶏むね肉(皮なし)100gに20g余りが入っています。年をとるほど、1食にまとめてしっかりとることが大事です。

スーパー銭湯の休憩所。湯上がりのバナナぴろしの前に、ごはん・焼いた鶏肉・ゆで卵・牛乳・赤いチェリージュースが並び、ナップル博士が説明している
レース当日はお風呂のあとに、たんぱく質と炭水化物。
りんごちゃんりんごちゃん
お風呂のあとに、鶏肉と卵!
バナナぴろしバナナぴろし
水戸の日も、スーパー銭湯に行って、たんぱく質をとって早めに寝た。それでも2日後は重かったけどね。
ナップル博士ナップル博士
タルトチェリーの研究は20人と小さく、筋肉の傷の数値は変わらなかった。食事の土台はたんぱく質と炭水化物。チェリーは「試してみてもよい」くらいに考えるのがよいのじゃ。
※PR(楽天アフィリエイトを含みます)
🍌 回復の食事を助けるもの
たんぱく質が食事で足りないときのプロテインと、論文で使われたタルトチェリー(濃縮タイプ)。
価格は2026年10月27日時点

回復力は走力より年齢ベース?|52歳の筆者の答え

調べた結果、筆者の答えは「どちらでもなく、練習の積み重ねがいちばん」です。

52歳の筆者が出した答え
  • 筋肉の回復は、年齢でそれほど遅くならない。36本の研究のまとめで、筋力の戻りに差はなかった
  • 年齢で変わるのは「重い・だるい」と感じる強さ。今回の「重い」はこれに当てはまる
  • 走力より「その距離の練習をしてきたか」。走り込んだ体だから、今は筋肉痛が出ない
  • 今回重かったのは、けが明けで練習が減っていたことも大きい。けがの場所のむくみは、まだ修理中のサイン
  • 年をとったら、感じ方ではなく数字で決める。心拍が高い日はジョグだけ。たんぱく質は1食に多めに
バナナぴろしバナナぴろし
「52歳だから仕方ない」じゃなかった。練習を戻して、たんぱく質をちゃんととる。できることはまだある!
りんごちゃんりんごちゃん
重い日は、無理に速く走らなくていいんだね。

フルマラソンの回復と年齢についてよくある質問

フルマラソンの回復は年齢で遅くなりますか?

筋肉のダメージと筋力の戻りは、年齢で大きくは変わりません。若い人と年上の人を比べた36本の研究のまとめ(Fernandes ほか 2025)では、筋力の戻りに差はなく、筋肉痛とCKはむしろ若い人のほうが高めでした。ただし、40代・50代の選手は疲れや筋肉痛を強く、長く感じる、という研究があります。また100kmのウルトラでは、年上の組のほうが筋肉や肝臓の数値が高かったという反対の結果もあります。

サブ3のランナーは、サブ4のランナーより回復が早いですか?

はっきりした差は言えません。速い人ほどCKが高かった研究(1979年ボストン)も、遅い人ほど高かった研究(1985年)もあります。速さよりも、その距離を走る練習をしてきたかどうかが大きいと考えられます。

フルマラソンのあと、何日で走ってもいいですか?

フル完走者64人の研究では、48時間後から40分の軽いランをした人のほうが、4日後のジャンプ力がよく、筋肉の傷の数値も悪くなりませんでした。痛みがなければ、2日後から会話できるくらいの軽いジョグでもかまいません。脚を引きずる・階段が痛いうちは、走らずに歩くか休みましょう(2〜3日は休むよう勧める案内も多くあります)。ただし、筋力が戻りきるには1週間以上、筋肉の中の傷の修復には3〜4週間かかります。

筋肉痛がないのに脚が重いのはなぜですか?

筋肉痛は3日ほどで消えますが、筋肉の中の修理は何週間も続きます。また、年上のランナーほど疲れを強く感じる傾向があります。重い日はペースと心拍を見て、ジョグだけにしておくのがおすすめです。

50代はたんぱく質をどれくらいとればいいですか?

1日の目安は体重1kgあたり1.4〜2.0g(国際スポーツ栄養学会)。年上の人は、1回の食事で筋肉を作るのに必要な量が多い(70代は体重1kgあたり0.40g、20代は0.24g)という研究があります。体重60kgなら、1食に24gくらいを目安にするとよいでしょう。

タルトチェリーは回復に効きますか?

市民ランナー20人の研究(Howatson ほか 2010)では、レースの5日前から2日後まで飲んだ人は、筋力の戻りが早く、炎症の数値が低くなりました。ただし人数が少なく、筋肉の傷の数値は変わりませんでした。食事の土台はたんぱく質と炭水化物です。

まとめ|回復は「年齢」より「練習」と「数字」

  • 筋肉のダメージと筋力の戻りは、年齢で大きくは変わらない(36本の研究のまとめ)
  • 年齢で変わるのは「感じる疲れ」。40代・50代は、力が戻っていても重く感じやすい
  • サブ3かサブ4かより、その距離の練習をしてきたかが大きい
  • 筋肉痛は3日ほどで消えるが、筋肉の中の修復は3〜4週間かかる
  • 翌日は休み、2日後から会話できるペースのジョグ。心拍が高い日は無理をしない
  • たんぱく質は1日に体重1kgあたり1.4〜2.0g。年上ほど1食に多めにとる
  • 52歳の筆者は、フル2日後の10kmで平均心拍149・脚が重かった。原因は年齢より、けが明けの練習不足が大きいと考えた
Xでフォローする
マラソン記録や失敗談などを発信中🏃‍♂️
走るバナナ🍌を応援したい方は、
ぜひフォローしてください!
🍌 ブログ村のランキングに参加しています。応援クリックしてもらえるとうれしいです
にほんブログ村 その他スポーツブログ マラソンへPVアクセスランキング にほんブログ村

コメント