怪我で走れない間のやる気|モチベが落ちて走らない人の戻り方

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りんごちゃんりんごちゃん
怪我して走れなくなったら、なんだか全部どうでもよくなっちゃった……。
バナナぴろしバナナぴろし
分かる。俺も怪我をすると、やる気が下がって走らない日が続くことが多いんだ。補強やバイクで鍛え続ける、なんてことは正直できてない。
ナップル博士ナップル博士
それでよい。走れない間に無理にやる気を出す必要はない。大事なのは、戻るときに「戻る気持ち」が残っていることじゃ。そのための小さなことを話そう🍍

結論:怪我で走れない間にやる気が下がるのは、ふつうのことです。無理に補強やクロストレーニングをしなくてもかまいません。そのかわり、①走れない日も1行だけ記録する、②「戻る日」と「戻ったら走る場所」を先に決める、③1日5分だけ体を動かす、の3つで、戻るときの気持ちを残しておく。研究でも、戻ることへの気持ちや自信がある人ほど、早く元のレベルに戻っていました。

この記事は、7年で5回、怪我で走れない時期があった52歳の市民ランナー(バナナぴろし:サブエガ=2時間49分38秒)が、やる気が落ちた時期を正直に振り返ったものです。

走れない間のやる気(結論)
  • やる気が下がるのはふつう。走れない間に鍛え続けられなくてもよい
  • 走力はゼロにならない。3週間で心肺は約7%落ちるが、12週たっても運動しない人よりは上
  • やること3つだけ:1行の記録・戻る日と場所を決める・1日5分動く
  • 戻るときの怖さもふつう。ものさし(痛み5/10・翌朝)があれば怖さは小さくなる
この記事でわかること
・怪我で走れないとやる気が下がる理由
・休んでいる間に走力はどれくらい落ちるか
・やる気がなくてもできる3つのこと
・戻るときの「怖さ」とのつきあい方
・筆者がやる気を落とした2020年と、少し残せた2026年

筆者のやる気が落ちた時期|2020年と2026年

筆者は、走れるのに走るのをやめたことは一度もありません。月の距離がはっきり少ない月は、ぜんぶ怪我の月です。そして、怪我をするとやる気も一緒に下がって、走らない日が続くことが多い。

2020年夏(足の故障)2026年9月(足首)
月の距離311km→195km→91km217km→66km
気持ち積み上げてきた感覚も、モチベーションも一気に崩れた。焦り・体力が落ちる不安・「なぜ止まれなかったのか」という後悔走りたい気持ちはあった。戻ったら最初にどこを走るかを、休んでいる間ずっと考えていた
休んでいる間—走れない日も日誌を書いた
戻るまで約9週約5週(そのあと水戸黄門漫遊マラソンを完走)

2020年は、怪我の前にサインが出ていたのに止まれなかった後悔が大きく、気持ちが完全に切れてしまいました。2026年は、やる気が下がったのは同じでも、「次に走る場所」と「走れない日の記録」だけは残っていた。戻るまでの期間がちがったのは、怪我の重さのちがいもありますが、気持ちの残り方もちがったと感じています。

バナナぴろしバナナぴろし
2020年は、走れないことより「なんであのとき止まらなかったんだ」って自分を責める気持ちのほうがきつかった。
2020年、スピード練習の詰めこみで怪我をした話:サブエガを狙って怪我をした話|オーバーワークの兆候と回復の判断

やる気が下がるのはふつう|研究でも「気持ち」が戻りを左右した

雨の窓辺でバナナぴろしがソファにすわり、壁にかけたランニングシューズをぼんやり見ていて、りんごちゃんがそっと隣にすわっている
走れない日は、シューズを見るのもつらい。

怪我から競技に戻ることと心の関係を調べた11の研究(983人)をまとめたArdern ほか 2013では、次のことがわかっています。

わかったこと筆者の読み方
やる気・自信があり、怖さが小さい人ほど、元のレベルに戻りやすく、早く戻っていた戻るときの気持ちを残しておくことに意味がある
「自分で決めている感覚」「できるという感覚」「人とのつながり」の3つが、戻りに関係していた人に言われて休むより、自分で決めて休む
回復が進むと気持ちは前向きになるが、戻る時期には「怖さ」が目立った戻るときに怖いのは、ふつうのこと

この研究はランナーだけでなく、いろいろなスポーツの選手を対象にしたものです。それでも、やる気が下がることも、戻るときに怖いことも、多くの人に起きていると分かるだけで、少し気が楽になります。

ランナーの約4割が怪我を経験するという報告もあります(Kakouris ほか 2021)。怪我で止まるのは、あなただけではありません。

走力はゼロにならない|休んでいる間に落ちるもの・残るもの

「休んだら、積み上げた走力が全部なくなる」という不安は、やる気をいちばん削ります。でも、よく鍛えた持久系の選手が練習をやめた研究(Coyle ほか 1984・7人)では、こうでした。

休んだ期間心肺の力(最大酸素摂取量)
3週間約7%低下
8週間約16%低下。そこからは下げ止まり
12週間それでも、運動していない人よりは高いまま

筋肉に酸素を運ぶ細い血管(毛細血管)は、12週間たっても減っていませんでした。何年も走ってきた体は、数週間の休みではゼロに戻らないということです。

筆者の場合、足首で約4週間ほとんど走れなかった間に、時計(COROS)の「ベースフィットネス」はほぼ半分になりました。でも、走力の目安の「ランニングレベル」は93.5→92.7と、ほとんど下がっていません。再開から約5週で、フルマラソンを完走できています。

りんごちゃんりんごちゃん
休んでも、ゼロからやり直しじゃないんだね。
1か月休むとどうなるか(落ちる順番と戻し方):ランニングを1ヶ月休むとどうなる?走力の落ち方と元に戻すまでの期間

やる気がなくてもできる3つ|記録・戻る日・5分

バナナぴろしが机でノートに1行だけ書いていて、壁のカレンダーの1日に丸がつき、床ではりんごちゃんがかかとの上げ下げをしている
1行の記録、戻る日に丸、5分だけ動く。
やることやり方なぜ
① 1行だけ記録する痛みの点数(0〜10)と、朝の様子を1行。走らなかった日も書く「できた」が1つ残る。戻る時期も分かりやすい
② 戻る日と場所を決める「痛みが2以下の朝が3日続いたら」「最初は家の近くを5km」と先に決める自分で決めた計画は、人に言われた休みよりつらくない
③ 1日5分だけ動く痛くない範囲で、歩く・かかとの上げ下げ・片足立ち0と5分では、戻るときの気持ちがちがう

筆者は、走れない日も練習日誌(このブログ)を書いてきました。正直、走れない日を書くのは楽しくありません。でも、あとで読み返すと、痛みの場所がどう動いたか、何日で引いたかがよく分かります。次に怪我をしたときに、自分の記録がいちばんの手がかりになります。

ナップル博士ナップル博士
研究で戻りに関係しておった「自分で決めている感覚」「できるという感覚」を、小さく作るのがこの3つじゃ。
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🍌 走れない間に、少しだけ
筆者は、走れない間に何かで鍛え続けることはあまりできていません。それでも「何か1つ」を続けたい人には、記録をつけるノートや、脚に衝撃をかけずに心拍を上げられるバイクがあります。💡 ランナーの約4割が怪我を経験します。走れない時期の過ごし方は、多くの人の悩みです。
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戻るときの怖さ|ものさしがあれば小さくなる

痛みが引いて走れるようになっても、「また痛くなるかも」と怖くて走り出せないことがあります。研究でも、戻る時期には怖さが目立っていました。筆者が怖さを小さくできたのは、走ってよいかを決めるものさしを持っていたからです。

怖さ筆者のものさし
走ったらまた痛くなるかも走っている間は痛み5/10まで。6以上ならその場で止める
走ってよかったのか分からない翌朝の体で決める。前の日より痛ければ1段戻る
どこまで走っていいか分からない最初はふだんの3分の1。1回の距離は30日の最長+1割まで

「止める基準」が先に決まっていれば、走り出すのはそれほど怖くありません。止まればいいだけだからです。

怪我で走れない間のやる気のよくある質問

怪我で走れないと、やる気がなくなります。おかしいですか?

おかしくありません。筆者も怪我をすると、やる気が下がって走らない日が続くことが多いです。11の研究をまとめた報告(Ardern ほか 2013)でも、怪我からの戻りには気持ちが大きく関わっていて、戻る時期には怖さが目立っていました。

走れない間に、筋トレや自転車をしないとダメですか?

できればよいですが、できなくても大丈夫です。数週間の休みで走力はゼロにはなりません。やる気が出ないときは、1行の記録・戻る日を決める・1日5分動く、の3つだけでも十分です。

どれくらい休むと走力が落ちますか?

よく鍛えた選手の研究(Coyle ほか 1984)では、3週間で心肺の力が約7%、8週間で約16%落ち、そこで下げ止まりました。12週間たっても、運動していない人よりは高いままでした。

また痛くなるのが怖くて、走り出せません。

止める基準を先に決めてから走り出すと、怖さは小さくなります。筆者は、走っている間の痛みは5/10まで、判断は翌朝、最初はふだんの3分の1、と決めています。

やる気を戻すきっかけはありますか?

筆者の場合は、戻ったら最初に走る場所を決めておくことでした。2026年9月の足首のときは、休んでいる間ずっと「復帰の1本目をどこで走るか」を考えていて、それが戻るきっかけになりました。

まとめ|やる気は、戻るときのために少しだけ残す

  • 怪我でやる気が下がるのはふつう。走れない間に鍛え続けられなくてもよい
  • 数週間休んでも、走力はゼロにならない
  • やる気がなくても、1行の記録・戻る日と場所・1日5分
  • 戻るときの怖さもふつう。止める基準を先に決めれば小さくなる

筆者はこれからも、怪我をすればやる気が下がると思います。それでいいと思っています。ただ、戻る場所だけは決めておく。走れない日も1行だけ書く。それだけで、もう一度走り出す日は少し早く来ます。


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